• 日々のみ言葉 2017年7月27日(木)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2017年7月27日(木)

    ◎聖書箇所 【ルカの福音書10章38節】
    10:38さて、彼らが旅を続けているうち、イエスがある村にはいられると、マルタという女が喜んで家にお迎えした。

    ◎ショートメッセージ
    《この記事は、共観福音書の中ではルカだけが書き記しています。
     さて、彼らとは、イエス様と十二使徒たちのことです。そればかりではありません。

     ルカは、10章1節において、このように書き記しているのです。
    『その後、主は、別に七十人を定め、ご自分が行くつもりのすべての町や村へ、ふたりずつ先にお遣わしになった。(ルカの福音書10:1)』

     ここで「七十人」を定めたとは、イエス様は、十二使徒の次に続く弟子として、ご自分に付き従う弟子の中から、七十人を選んだということなのです。と言うことは、七十人以上の弟子が存在することを意味しています。

     となりますと、「彼ら」とは、イエス様と十二使徒たち、そして七十人、どう少なく見積もりましても、百人以上の集団である可能性が考えられます。

     さて、ルカはあえて、「ある村」とだけ書き記していますが、この村がベタニヤであることは、ヨハネの福音書から分かりうることです。

     ベタニヤとは、「貧困」と言う意味です。エルサレムから三キロほど離れた村で、オリーブ山の東の麓にあります。イエス様一行が、続けた旅とは、エルサレムにおける三大祭りへの巡礼を意味しています。

     イエス様は、昼間は、エルサレム市内に入り、神殿において教えをなされ、夜はベタニヤのマルタの所で休んでおられたようです。

     マルタは一番上であり、すぐ下に妹マリヤがいます。そしてこの姉妹が愛する末っ子の弟こそが、イエス様の友であり、後に死からよみがえらせることになるラザロです。

     イエス様の一行は、百人以上の集団でしたから、彼ら全員が収まる家であるとしたら、それなりに、大きな裕福な家であったことが考えられます。

     普通は、その家の家長の名が出て来るのですが、聖書には、この三姉弟のことしか出て来ませんので、父も母もおらず、一番上の姉であるマルタが仕切っていたようです。

     実は、マタイとマルコの福音書では、「らい病人シモンの家」と設定されており、そこにいた女性が、イエス様に三百デナリもする「ナルドの香油」を全部、頭から注ぐと言う記事が書かれています。
     後に、ヨハネがその福音書において、この女性が、ベタニヤのマリヤであったことを明らかにしています。

     マタイとマルコの福音書では、三姉弟の名前は伏せられており、またルカの福音書の本日の聖書箇所においては、村の名前が伏せられているのです。

     そして、その村の名前と三姉弟の名前を明らかにするのは、共観福音書が書かれてから、おそらく半世紀経った後に書かれたヨハネの福音書なのです。

     私は、あえてマタイとマルコとルカが、このベタニヤの三姉弟のことを、特定出来ないように、配慮したと言う気がするのです。》

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