◇◆◇日々のみ言葉
2017年9月16日(土)
◎聖書箇所 【ルカの福音書12章15節】
12:15 そして人々に言われた。「どんな貪欲にも注意して、よく警戒しなさい。なぜなら、いくら豊かな人でも、その人のいのちは財産にあるのではないからです。」
◎ショートメッセージ
《群衆の中のひとりが、主イエス様の御前に出て来て、
「先生。私と遺産を分けるように私の兄弟に話してください。」と申し出たのです。
それを聞かれたイエス様は、彼に、
「いったいだれが、私をあなたがたの裁判官や調停者に任命したのですか。」と言われました。
その時、周りにいた弟子たちも、そして群衆も、イエス様が何を言われるのか、注目したと思われます。その時に言われた言葉が、本日のみ言葉なのです。
「どんな貪欲にも注意して、よく警戒しなさい。なぜなら、いくら豊かな人でも、その人のいのちは財産にあるのではないからです。」
ここでイエス様は、「貪欲」について話されています。「貪欲」とは、欲が深いと言う意味です。
実際問題、当時のユダヤでは、全く遺産がない場合は別として、遺産を分けないと言うことはあり得ないことでした。
もしそんなことをすれば、議会に訴えられたり、あるいは、「ラビ」と呼ばれたパリサイ人や律法学者がやって来て、諭されたりしたからです。
おそらく、少しは遺産が分けられたことかと思われます。しかしその人がもらえる決められた額には達していない為、そのように申し出たとも言えるのです。
それだからこそ、イエス様は「貪欲」について、注意し警戒せよ、と言われるのです。
そして、いくら裕福であったとしても、その人のいのちは、財産にあるのではない、とも言われるのです。
確かに、この世においては、お金で解決出来ることは多くあることを、私たちは良く知っています。しかしお金では、その人の命を引き延ばすことも、また不治の病をいやすことも出来ないのです。
今、目の前にて死に行く人の命を買い戻すことは出来ません。イエス様だけが、命を司られるお方なのですから。
まさにイエス様の言われた通りです。
『「人は、たとい全世界を手に入れても、まことのいのちを損じたら、何の得がありましょう。そのいのちを買い戻すのには、人はいったい何を差し出せばよいでしょう。」(マタイの福音書16:26)』
お金は「悪」ではありません。お金は中立なものです。用い方によっては「善」にもなりますし、「悪」にもなるのです。
主イエス様が言われたことは、今ある物で満足しなさいと言うことです。なぜなら私たちに与えられているものは、すべてが神様の恵みなのですから。
「どんな貪欲にも注意して、よく警戒しなさい。」
私たちの心を見張ることは、私たちが成すべきことなのです。》