◇◆◇日々のみ言葉
2018年3月3日(土)
◎聖書箇所 【ルカの福音書19章28節】
19:28 これらのことを話して後、イエスは、さらに進んで、エルサレムへと上って行かれた。
◎ショートメッセージ
《実は、三つの共観福音書と第四福音書と呼ばれるヨハネの福音書を比べますと、大きな違いがあることが分かります。
どのようなことかと言いますと、マタイとマルコは、盲人バルテマイのいやしの奇蹟の後に、イエス様がエルサレムに入場されている場面へと展開して行きますが、ルカは、同じくバルテマイのいやしの後に、「一ミナ」のたとえを載せ、そしてエリコの取税人頭ザアカイの救いの後に、今日のみ言葉を書き記しているのです。
『これらのことを話して後、イエスは、さらに進んで、エルサレムへと上って行かれた。』
しかし、ヨハネの福音書によりますと、
『イエスは過越の祭りの六日前にベタニヤに来られた。そこには、イエスが死人の中からよみがえらせたラザロがいた。
人々はイエスのために、そこに晩餐を用意した。そしてマルタは給仕していた。ラザロは、イエスとともに食卓に着いている人々の中に混じっていた。
マリヤは、非常に高価な、純粋なナルドの香油三百グラムを取って、イエスの足に塗り、彼女の髪の毛でイエスの足をぬぐった。家は香油のかおりでいっぱいになった。
ところが、弟子のひとりで、イエスを裏切ろうとしているイスカリオテ・ユダが言った。「なぜ、この香油を三百デナリに売って、貧しい人々に施さなかったのか。」
しかしこう言ったのは、彼が貧しい人々のことを心にかけていたからではなく、彼は盗人であって、金入れを預かっていたが、その中に収められたものを、いつも盗んでいたからである。
イエスは言われた。
「そのままにしておきなさい。マリヤは私の葬りの日のために、それを取っておこうとしていたのです。あなたがたは、貧しい人々とはいつも一緒にいるが、私とはいつも一緒にいるわけではないからです。」
大ぜいのユダヤ人の群れが、イエスがそこにおられることを聞いて、やって来た。それはただイエスのためだけではなく、イエスによって死人の中からよみがえったラザロを見るためでもあった。
祭司長たちはラザロも殺そうと相談した。それは、彼のために多くのユダヤ人が去って行き、イエスを信じるようになったからである。
その翌日、祭りに来ていた大ぜいの人の群れは、イエスがエルサレムに来ようとしておられると聞いて、しゅろの木の枝を取って、出迎えのために出て行った。そして大声で叫んだ。「ホサナ。祝福あれ。主の御名によって来られる方に。イスラエルの王に。」(ヨハネの福音書12:1~12:13)』と、なっているのです。
とするならば、イエス様は、エリコからエルサレムに向かわれたのですが、エルサレムには入らず、ベタニヤのマリア、マルタと弟ラザロの所に行かれたことになるのです。 しかも「過越の祭」の一週間前にです。それから雌ロバの子ロバに乗って、しゅろの日の日曜日に入場されるのです。
なぜ、マタイとマルコとルカは、『ラザロのよみがえり』と言う大きな奇蹟を、しかもヨハネが、第七番目のしるしとも呼ぶ奇蹟を書き記さなかったのでしょうか。
非常に疑問に思えるのです。
答えを推測するならば、たった一つ考えられることがあります。それは本物の著者である「聖霊様」が、書き記すことを許されなかったと言うことです。
そして約半世紀後に、使徒ヨハネを通して、そのことを表わされたのです。》