◇◆◇日々のみ言葉
2018年5月9日(水)
◎聖書箇所【ルカの福音書22章21節~23節】
22:21「しかし、見なさい。私を裏切る者の手が、私とともに食卓にあります。
22:22 人の子は、定められたとおりに去って行きます。しかし、人の子を裏切るような人間はのろわれます。」
22:23 そこで弟子たちは、そんなことをしようとしている者は、いったいこの中のだれなのかと、互いに議論をし始めた。
◎ショートメッセージ
《前にも書きましたように、ルカは、聖餐式の場面に、イスカリオテのユダがいたことを書き記しています。
イエス様が弟子たちと共に、「聖餐式」を制定された後に、この中に裏切り者がいることをイエス様は言われています。
よって、まだイスカリオテのユダは同席していることになります。
マタイとマルコの福音書からは、聖餐式の場にイスカリオテのユダがいたかどうかは、判断しかねるのです。
それだからこそ、ヨハネはその記事を正す為に、第四福音書を、ルカが福音書と使徒の働きを執筆してから、約三十年~四十年後に、書くことになるのです。
その時、ヨハネの手元には、三つの共観福音書とパウロ書簡、ペテロ書簡があったと思われます。ヨハネは、エペソ教会の長老として、しかもイエス様を直に知る最後の生き残りの使徒として、主イエス様を信じる者の群れを導いていたのです。
ヨハネはその福音書によりますと、
『イエスは、これらのことを話されたとき、霊の激動を感じ、あかしして言われた。「まことに、まことに、あなたがたに告げます。あなたがたのうちのひとりが、私を裏切ります。」
弟子たちは、だれのことを言われたのか、わからずに当惑して、互いに顔を見合わせていた。弟子のひとりで、イエスが愛しておられた者が、イエスの右側で席に着いていた。
そこで、シモン・ペテロが彼に合図をして言った。
「だれのことを言っておられるのか、知らせなさい。」
その弟子は、イエスの右側で席についたまま、イエスに言った。
「主よ。それはだれですか。」
イエスは答えられた。
「それは私がパン切れを浸して与える者です。」
それからイエスは、パン切れを浸し、取って、イスカリオテ・シモンの子ユダにお与えになった。
彼がパン切れを受けると、そのとき、サタンが彼にはいった。そこで、イエスは彼に言われた。
「あなたがしようとしていることを、今すぐしなさい。」
席に着いている者で、イエスが何のためにユダにそう言われたのか知っている者は、だれもなかった。ユダが金入れを持っていたので、イエスが彼に、「祭りのために入用の物を買え。」と言われたのだとか、または、貧しい人々に何か施しをするように言われたのだとか思った者も中にはいた。
ユダは、パン切れを受けるとすぐ、外に出て行った。すでに夜であった。(ヨハネの福音書13:21~13:30)』と、書かれています。
ユダが出て行ったことを、ヨハネは明確に証しています。だとしたら、ルカの福音書は、間違っていることになるのでしょうか。
聖書は、一言一句誤り無き神様の言葉であるのに。
いいえ。あえて、真の著者である聖霊様が、そのように書くことを導かれたのです。ヨハネが福音書を執筆する動機と理由の為に。
イエス様の一番側にいつもいたのは誰ですか。
しかもイエス様の母マリヤの妹サロメの末息子として、公生涯のはるか前から、いつも従兄弟イエス様の後を離れなかったのは誰ですか。
イエス様が愛された弟子こそが、一番の目撃者なのです。》