◇◆◇日々のみ言葉
2018年5月11日(金)
◎聖書箇所【ルカの福音書22章24節】
22:24 また、彼らの間には、この中で誰が一番偉いだろうかという論議も起こった。
◎ショートメッセージ
《主イエス様は言われました。
「しかし、見なさい。私を裏切る者の手が、私と共に食卓にあります。人の子は、定められた通りに去って行きます。しかし、人の子を裏切るような人間は呪われます。」
そこで弟子たちは、そんなことをしようとしている者は、いったいこの中の誰なのかと、互いに議論をし始めたのです。お互いの顔を見合わせながら。
そして、どうしてでしょうか。
突然、誰が一番偉いだろうか、と言う論議がわき起こったわけです。
実は、これには伏線があるのです。
マタイによりますと、
『そのとき、ゼベダイの子たちの母が、子どもたちと一緒にイエスのもとに来て、ひれ伏して、お願いがありますと言った。
イエスが彼女に、
「どんな願いですか。」と言われると、彼女は言った。
「私のこのふたりの息子が、あなたの御国で、ひとりはあなたの右に、ひとりは左にすわれるようにお言葉を下さい。」
けれども、イエスは答えて言われた。
「あなたがたは自分が何を求めているのか、わかっていないのです。私が飲もうとしている杯を飲むことができますか。」
彼らは「できます。」と言った。
イエスは言われた。
「あなたがたは私の杯を飲みはします。しかし、私の右と左にすわることは、この私の許すことではなく、私の父によってそれに備えられた人々があるのです。」
このことを聞いたほかの十人は、このふたりの兄弟のことで腹を立てた。(マタイの福音書20:20~20:24)』と、書かれています。
イエス様の右の座とは、イエス様の次に権力を持ち、そして左の座には三番手の権力を持つ者に与えられる座のことです。
「ゼベタイの子たちの母」とは、イエス様の母マリヤの妹サロメであり、ヤコブとヨハネはイエス様の従兄弟に当たります。
二人とも、イエス様よりは、かなり年が若く、おそらく十代であったかと思われます。
そしてヨハネは、バル・ミツバを受けて間もない頃、つまり十三歳~十四歳くらいではなかったかと思われるのです。
サロメは、イエス様の叔母として、血のつながる親戚縁者として、自分の二人の息子のことを、お願いしたかと思われます。
当然、他の十人の使徒たちは、怒りを覚えるはずです。なぜなら彼らは、あかの他人だからです。そのようにお願い出来る術を持ってはいないからです。
「この中で誰が一番偉いのか。」
この問題を持ち出したのは、シモン・ペテロもしくはアンデレではないでしょうか。この二人ならば、反対意見を言えることが出来る立場だからです。
ガリラヤ宣教の基地はカペナウムであり、この兄弟の家であったからです。そしてアンデレもヨハネと同じく、イエス様の公生涯始めからの弟子なのです。
つまり、「最後の晩餐」の食卓で、シモンとアンデレの兄弟と、ヤコブとヨハネの兄弟のどちらが偉いのか、と言う争いであったのです。》