◇◆◇日々のみ言葉
2018年5月30日(水)
◎聖書箇所【ルカの福音書22章54節】
22:54 彼らはイエスを捕え、引いて行って、大祭司の家に連れて来た。ペテロは、遠く離れてついて行った。
◎ショートメッセージ
《メル・ギブソンが製作した「パッション」と言う映画があります。非常に衝撃的な映像で、特にイエス様が、ローマ兵たちや、祭司長たちに、殴られ、蹴られ、つばを吐かれ、執拗な暴行を受けた場面が、詳細にわたって映像化されています。
上映の途中で、余りにも暴力場面のリアルさによって、気分が悪くなり、映画館から退席した人が多く存在したことを聞いたことがあります。
実際にイエス様が捕らえられた後、どれほどの暴行を受けたのかは分かりませんが、もしかしたら、この映画以上であったかも知れないのです。それほどに、イエス様は、苦しみを受けられたと、私は思っています。
ヨハネによりますと、
『そこで、一隊の兵士と千人隊長、それにユダヤ人から送られた役人たちは、イエスを捕えて縛り、まずアンナスのところに連れて行った。彼がその年の大祭司カヤパのしゅうとだったからである。カヤパは、ひとりの人が民に代わって死ぬことが得策である、とユダヤ人に助言した人である。
シモン・ペテロともうひとりの弟子は、イエスについて行った。この弟子は大祭司の知り合いで、イエスと一緒に大祭司の中庭にはいった。しかし、ペテロは外で門のところに立っていた。それで、大祭司の知り合いである、もうひとりの弟子が出て来て、門番の女に話して、ペテロを連れてはいった。(ヨハネの福音書18:12~18:16)』と書かれています。
イエス様を捕らえた者たちは、まず前大祭司アンナスのもとに、イエス様を引き連れて行きました。そしてイエス様のうしろから、シモン・ペテロとヨハネがついて行ったと書かれています。
残りの九人の使徒たちは、ゲッセマネの園から一目散に逃げ出し、近くにあるベタニヤのマルタとマリアと弟ラザロの家に駆け込んで行ったと言われています。
最初はペテロもヨハネも彼らと同じように、逃げだしたのですが、この二人はなぜか引き返したのです。このことも、神様の不思議な導きと摂理であると思うのです。
もし、ペテロもヨハネもベタニヤに行ってしまったのなら、使徒の誰が、主イエス様の十字架の死の場面に立ち会うことが出来るのでしょう。
また以前から、イエス様はペテロとヨハネを、一つのチームにしていたようです。それだからこそ、この二人が行動を共にしたことは、十分考えられることなのです。
私は、まずヨハネが引き返し、そしてそのあとを、大祭司のしもべの耳を切り落としたペテロが、恐る恐るヨハネのあとをついて行ったのではないか、と考えています。
そしていよいよ、イエス様が言われたシモン・ペテロへの預言が成就することになるのです。
「ペテロ。あなたに言いますが、きょう鶏が鳴くまでに、あなたは三度、私を知らないと言います。」》