◇◆◇日々のみ言葉
2018年6月19日(火)
◎聖書箇所【ルカの福音書23章27節~31節】
23:27 大ぜいの民衆やイエスのことを嘆き悲しむ女たちの群れが、イエスのあとについて行った。
23:28 しかしイエスは、女たちのほうに向いて、こう言われた。「エルサレムの娘たち。私のことで泣いてはいけない。むしろ自分自身と、自分の子どもたちのことのために泣きなさい。
23:29 なぜなら人々が、『不妊の女、子を産んだことのない胎、飲ませたことのない乳房は、幸いだ。』と言う日が来るのですから。
23:30 そのとき、人々は山に向かって、『われわれの上に倒れかかってくれ。』と言い、丘に向かって、『われわれをおおってくれ。』と言い始めます。
23:31 彼らが生木にこのようなことをするのなら、枯れ木には、いったい、何が起こるでしょう。」
◎ショートメッセージ
《「日々のみ言葉」も、今日から四シーズン目となります。よくここまで続け来られたと、驚愕しています。
最初の一年目が終わる頃に、もうやめようかとも思いましたが、読んで下さる方がおられたことを知り、続けることにしたのです。
さて、今日のみ言葉に目を向けましょう。
まずイエス様の後をついて行った人々は、大きく分けますと二つのグループに分けられるかと思います。
一つ目のグループは、イエス様の十字架の死を見届けるグループ。つまりイエス様の死を願う者たちです。
「十字架につけろ。十字架につけろ。」と叫んだ者たちです。その中には、ユダヤの指導者たちも、当然含まれています。
もう一つのグループは、イエス様を慕う者たちのグループです。そこには、イエス様の公生涯中、弟子たちと共に行動した女性たちが含まれています。マグダラのマリヤもそこにいたに違いありません。
また、主の愛された弟子であるヨハネ。そして何時もヨハネと行動を共にしてきたペテロも、イエス様の後をついて行ったはずです。
私はこの場面を思い描く時に、思うことがあります。それはアリマタヤのヨセフとニコデモはどこにいたのかと言うことです。
この時には、まだ彼らは主の弟子であることを公にはしていません。しかし、この二人は、間もなく人生をひっくり返す、大きな決断をしなければならないのです。
彼らが互いに連絡を取り合っていたことは間違いないことです。刻一刻とその大いなる時が迫っています。
彼らは、自分の旗印を明確にすることになります。
さて、イエス様が女たちに言われた教えは、最後の教えであると共に預言です。
「エルサレムの娘たち。私のことで泣いてはいけない。むしろ自分自身と、自分の子どもたちのことのために泣きなさい。なぜなら人々が、『不妊の女、子を産んだことのない胎、飲ませたことのない乳房は、幸いだ。』と言う日が来るのですから。」
これは、この時から約四十年後に起こる、聖都エルサレム滅亡の日を預言しています。紀元70年に、後に自らが皇帝となるローマ軍ティトス将軍によって成就するのです。
その時、乳飲み子を抱えている母親たちに、おぞましい裁きが起こるのです。その恐ろしい光景を、ユダヤ歴史家ヨセフォスは、「ユダヤ戦記」に描いています。
しかし、エルサレム原始教会のクリスチャンたちは、神様の哀れみによって奇蹟的に脱出し、ペトラに向かうことになるのです。
それは、彼らがイエス様が語られた預言を覚えていたからこそ、出来たことなのです。
イエス様はこのように言われました。
『「エルサレムが軍隊に囲まれるのを見たら、そのときには、その滅亡が近づいたことを悟りなさい。そのとき、ユダヤにいる人々は山へ逃げなさい。都の中にいる人々は、そこから立ちのきなさい。いなかにいる者たちは、都にはいってはいけません。
これは、書かれているすべてのことが成就する報復の日だからです。その日、悲惨なのは身重の女と乳飲み子を持つ女です。この地に大きな苦難が臨み、この民に御怒りが臨むからです。」(ルカの福音書21:20~21:23)』と。》