◇◆◇日々のみ言葉
2018年6月29日(金)
◎聖書箇所【ルカの福音書23章44節~45節】
23:44 そのときすでに十二時ごろになっていたが、全地が暗くなって、三時まで続いた。
23:45 太陽は光を失っていた。また、神殿の幕は真二つに裂けた。
◎ショートメッセージ
《昨日まで、ルカの福音書23章39節~43節における、イエス様と共に十字架につけられたふたりの犯罪人について、詳しく学んで来ました。
今日からは先に進みたいと思います。
マタイの福音書の平行記事によりますと、
『さて、十二時から、全地が暗くなって、三時まで続いた。三時ごろ、イエスは大声で、「エリ、エリ、レマ、サバクタニ。」と叫ばれた。これは、「わが神、わが神。どうしてわたしをお見捨てになったのですか。」という意味である。
すると、それを聞いて、そこに立っていた人々のうち、ある人たちは、「この人はエリヤを呼んでいる。」と言った。
また、彼らのひとりがすぐ走って行って、海綿を取り、それに酸いぶどう酒を含ませて、葦の棒につけ、イエスに飲ませようとした。
ほかの者たちは、「私たちはエリヤが助けに来るかどうか見ることとしよう。」と言った。
そのとき、イエスはもう一度大声で叫んで、息を引き取られた。すると、見よ。神殿の幕が上から下まで真二つに裂けた。そして、地が揺れ動き、岩が裂けた。
また、墓が開いて、眠っていた多くの聖徒たちのからだが生き返った。そして、イエスの復活の後に墓から出て来て、聖都にはいって多くの人に現われた。(マタイの福音書27:45~27:53)』と、書き記されています。
マタイとマルコは、昼の十二時頃から午後三時頃までの出来事を中心に描いていますが、ルカは省略しています。それは、すでにマタイとマルコが詳しく書いていると言う理由からだと思います。
その代り、マタイやマルコが書かなかった朝の三時間の出来事の中から重要なものを選んで書いたのです。
ここでルカは時制を少し異なって書いています。
神殿の幕とは、至聖所と聖所を仕分ける幕のことです。至聖所と言うのは、神様が臨在される最も聖い場所であって、大祭司が年に一度、小羊の血を持ってそこに入り、神様とお会いすることが許された場所でした。
しかしヘロデの神殿の至聖所には、契約の箱はありませんでした。何もなかったのです。その幕は、十三枚の幕が重ねられたもので、その厚さは25㎝ほどであったと伝えられています。
その幕が、誰が見ても下からではなく、上から真っ二つに裂けたのです。これは、もはや神様と人との間には、祭司は必要ないことを表わしています。
つまり旧約の時代が終わったことを告げているのです。
マタイやマルコによりますと、イエス様が息を引き取られた後、大地震が起こって、そして神殿の幕が真二つに裂けたことが分かります。
イエス様は、本当にその年の大祭司カヤパが捧げた、最後の小羊なのです。この瞬間から新約時代が始まりました。新約とは、神様と人間との新しい契約を意味します。
その契約の証印として、御子イエス様の血潮が振りかけられたのです。》