◇◆◇日々のみ言葉
2018年6月30日(土)
◎聖書箇所【ルカの福音書23章46節~47節】
23:46 イエスは大声で叫んで、言われた。「父よ。わが霊を御手にゆだねます。」こう言って、息を引き取られた。
23:47 この出来事を見た百人隊長は、神をほめたたえ、「本当に、この人は正しい方であった。」と言った。
◎ショートメッセージ
《ルカは、イエス様のこの言葉を最後の言葉として書き記しています。
マタイとマルコは、同じような記述で、
『それから、イエスは大声をあげて息を引き取られた。(マルコの福音書15:37)』
『そのとき、イエスはもう一度大声で叫んで、息を引き取られた。(マタイの福音書27:50)』
となっており、ここからイエス様が最後に二回大声をあげられたことが分かります。
イエス様の十字架上での本当の最後の言葉は、ヨハネが第四福音書に書き記しました。
『イエスは、酸いぶどう酒を受けられると、「完了した。」と言われた。そして、頭を垂れて、霊をお渡しになった。(ヨハネの福音書19:30)』
つまり、イエス様は最後に大声で、
「父よ。わが霊を御手にゆだねます。」
そして少し間を置いて、
「完了した。」と言われ、息を引き取られたことが分かります。
イエス様は午後三時頃に、この言葉を言われ、目を閉じられました。死因は心臓破裂です。十字架にかけられたのが午前九時であり、その六時間後に、人間イエスとしての人生を終えることになります。
ヨハネが書き記した「完了した。」と言う言葉は、旧約聖書に書かれた預言の成就であり、また律法を守り通されたことであり、そして生まれる前から定められていた「十字架」の死によって、贖いの御わざが成し遂げられたことを意味しています。
そしてその言葉は、真に神様の勝利の叫びでもあるのです。
『神である主は蛇に仰せられた。
「おまえが、こんな事をしたので、おまえは、あらゆる家畜、あらゆる野の獣よりものろわれる。おまえは、一生、腹ばいで歩き、ちりを食べなければならない。私は、おまえと女との間に、また、おまえの子孫と女の子孫との間に、敵意を置く。彼は、おまえの頭を踏み砕き、おまえは、彼のかかとにかみつく。」(創世記3:14~3:15)』
この時、悪魔はまさしく敗北したのです。十字架こそ「勝利の御旗」なのです。
イエス様のこの言葉を聞いた百人隊長は、神をほめたたえ、
「本当に、この人は正しい方であった。」と告白しました。
しかしマルコは、百人隊長が言ったもう一つの言葉を書き記しています。
『イエスの正面に立っていた百人隊長は、イエスがこのように息を引き取られたのを見て、「この方はまことに神の子であった。」と言った。(マルコの福音書15:39)』
聖書は、この百人隊長の名前を明らかにしていませんが、バチカンにある公的記録「ピラトの報告書」には、マニュラスであったことが分かります。彼が後に信仰を持ったかどうかは、聖書にも、そしてピラトの報告書にも書かれてはいません。
しかし私は、イエス様に十字架刑を執行した百人隊長マニュラスは、後に救われたと信じているのです。
彼の為にも、またポンテオ・ピラトの罪の為にも、イエス様は身代わりとなって、十字架にかかって死んで下さったのです。》