• 日々のみ言葉 2018年8月5日(日)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2018年8月5日(日)

    ◎聖書箇所【使徒の働き1章1節~2節】
    1:1 テオピロよ。私は前の書で、イエスが行ない始め、教え始められたすべてのことについて書き、
    1:2 お選びになった使徒たちに聖霊によって命じてから、天に上げられた日のことにまで及びました。

    ◎ショートメッセージ
    《今日から、ルカの福音書の続編となります使徒の働きから、日々のみ言葉を学んで行きます。そして使徒の働きが終わりましたら、ヨハネの福音書に行きましょう。

     さて、まずルカの福音書の冒頭部分を見てみましょう。

    『私たちの間ですでに確信されている出来事については、多くの人が記事にまとめて書き上げようと、すでに試みておりますので、初めからの目撃者で、み言葉に仕える者となった人々が、私たちに伝えたそのとおりを、私も、すべてのことを初めから綿密に調べておりますから、あなたのために、順序を立てて書いて差し上げるのがよいと思います。尊敬するテオピロ殿。
     それによって、すでに教えを受けられた事がらが正確な事実であることを、よくわかっていただきたいと存じます。(ルカの福音書1:1~1:4)』

     使徒の働き1章1節、およびルカの福音書の1章3節に登場する「テオピロ」とは、いったい誰であったのか、同定することはできませんが、「神の友」と言う意味で、ローマ高官であったことは、ほぼ間違いのないことです。
     なぜならルカの福音書において、「尊敬する」と言う言葉が付け加えられており、これは「閣下」を意味する言葉だからです。

     これはあくまで私個人の推測にしか過ぎませんが、ローマ人のある高官が、神様の不思議な導きと摂理によって、救いに導かれ、その当時ローマに軟禁されていた使徒パウロの面倒を見ていたルカに、イエス様のことについて詳しく知りたいと願ったのではないでしょうか。
     そのためルカは、綿密に調べ上げて、福音書を書き記し、テオピロに手渡したのではないでしょうか。

     当時のローマ皇帝はネロでした。狡猾なネロは、キリスト教を決して容認していたわけではありませんでした。
     それゆえルカは、その高官の身を守る為に、あえて「テオピロ」と、つまり「神の友」と言う呼び名、もしくは偽名、あるいはあだ名として用いたのではないでしょうか。

     ともあれ、このローマ人が存在していたからこそ、私たちは、「ルカの福音書」と「使徒の働き」と言う、素晴らしい霊的書物を手にすることが出来たのです。
     まさに神様の不思議な摂理であり、神様のなさることは、何と時にかなって美しいことなのでしょうか。

     さて、ルカの福音書では、「尊敬するテオピロ殿」となっていますが、使徒の働きでは、「テオピロよ」となっています。

     これは何を意味するのでしょうか。

     ルカは福音書を書き上げ、テオピロに手渡したはずです。当然、テオピロはそれを何度も読み、また疑問に思ったことは、著者であるルカに聞いたはずです。
     やがてテオピロは、はっきりとした信仰を持ち、もしかしたら、ルカ本人からバプテスマを受けたのかも知れません。

     そして、しばらく経った後、今度は、なぜパウロとルカがローマに来ることになったのか、詳しく知りたいと願い出たのではないでしょうか。

     それゆえ、使徒の働きは、このような開始となっていて、この時には、テオピロは、ルカの弟子であり、熱心な信徒であったのかも知れないのです。》

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