◇◆◇日々のみ言葉
2018年10月6日(土)
◎聖書箇所【使徒の働き3章2節】
3:2 すると、生まれつき足のきかない男が運ばれて来た。この男は、宮にはいる人たちから施しを求めるために、毎日「美しの門」という名の宮の門に置いてもらっていた。
◎ショートメッセージ
《昨日から使徒の働きの学びは、第3章に入りました。
使徒のリーダーであるシモン・ペテロとヨハネは午後三時の祈りの時間に、エルサレム市内の神殿に上って行きました。
おそらく、すでにユダヤの指導者たち、パリサイ人や律法学者たち、そして祭司長と祭司たちは、「ナザレのイエス」の弟子たちの行動に目を光らせていたはずです。
なぜなら、主イエス様の御名によって、使徒たちを通して多くの不思議なわざと証しの奇蹟が行なわれたからです。そのことによって、エルサレム中に恐れが生じたのです。
このことは、主イエス様が使徒たちに言われた預言の成就でもあります。
『「まことに、まことに、あなたがたに告げます。私を信じる者は、私の行なうわざを行ない、またそれよりもさらに大きなわざを行ないます。私が父のもとに行くからです。
また私は、あなたがたが私の名によって求めることは何でも、それをしましょう。父が子によって栄光をお受けになるためです。
あなたがたが、私の名によって何かを私に求めるなら、私はそれをしましょう。」(ヨハネの福音書14:12~14:14)』
さて、この同じタイミングに、生まれつき足のきかない男が運ばれて来ました。この男は、宮にはいる人たちから施しを求めるために、毎日「美しの門」という名の宮の門に置いてもらっていたと言うのです。
ところで、ペテロとヨハネは、この「美しの門」から、入るのは初めてでしょうか。いいえ、そんなことはないはずです。
「美しの門」とは、ヘロデの建設したエルサレム神殿の東側の「異邦人の庭」から、さらに内側の「婦人の庭」に通じている門のことです。
他の門より値打ちのある分厚い金銀とコリントしんちゅうで飾られ、壮麗を極めていたところから「美しの門」と呼ばれていました。
その美しい門の横に、いかにもみすぼらしい乞食が施しを求める為に、数人の者に運ばれて来たと言うわけです。
彼は「生まれつき足のきかない」、つまり歩けないのです。彼は歩いたことがないのです。何と不自由な生活を強いられているのでしょうか。
お風呂に入るにも、トイレに行くにも、彼は両手ではって行かなければならないのです。
この日も彼は、彼に課せられている唯一の仕事をする為に、ここに連れて来られたのです。
「私を哀れんで下さい。」と言う言葉を、何度も何度も繰り返し言う為に。
しかしその日は、彼に取っては、生涯忘れることの出来ない日となるのです。》