◇◆◇日々のみ言葉
2019年2月27日(水)
◎聖書箇所【使徒の働き8章20節~23節】
8:20 ペテロは彼に向かって言った。「あなたの金は、あなたとともに滅びるがよい。あなたは金で神の賜物を手に入れようと思っているからです。
8:21 あなたは、このことについては何の関係もないし、それにあずかることもできません。あなたの心が神の前に正しくないからです。
8:22 だから、この悪事を悔い改めて、主に祈りなさい。あるいは、心に抱いた思いが赦されるかもしれません。
8:23 あなたはまだ苦い胆汁と不義のきずなの中にいることが、私にはよくわかっています。」
◎ショートメッセージ
《さて、エルサレムにいる使徒たちは、サマリヤの人々が神の言葉を受け入れたと聞いて、ペテロとヨハネを彼らのところへ遣わしました。
ふたりは下って行って、人々が聖霊を受けるように、按手して祈ったのです。ふたりが手を置くと聖霊が与えられるのを見た魔術師シモンは、ペテロとヨハネのところに金を持って来て言いました。
「私が手を置いた者がだれでも聖霊を受けられるように、この権威を私にも下さい。」
この場面には、二人のシモンが登場します。
一人は、説明するまでもなく、十二使徒のリーダーであり、主イエス様からペテロ(ケパ、岩と言う意味)とあだ名された、バルヨナ・シモンであり、もう一人は、かつてこの町において、最も名の知れた魔術師シモンのことです。
また魔術師シモンが持って来た金は、彼が救われる以前に魔術によって稼いだ金であることが分かります。
ここでは魔術と言っていますが、これは奇術や手品のような見世物ではなく、実際には悪霊の力によって、悪霊追い出しや、いやしが成されていたと言うことなのです。
いやしと言いましても、盲人の目が開かれたり、耳の聞こえない人が聞こえるようになったり、あるいは手足の不自由な人が、完全にいやされたりしたわけではありません。
なぜなら、それは「メシア」のするべき御わざであり、またしるしなのですから。
さて魔術師シモンは、かなり多額の金貨を持って来て、使徒の足下に置いたのです。
もしかしましたら、彼の行なっていた魔術も、以前にシモン自身が、金で買った可能性も非常に高いと言うことです。教わる為に。
それを聞いたペテロは、
「あなたの金は、あなたと共に滅びるがよい。あなたは金で神の賜物を手に入れようと思っているからです。あなたは、このことについては何の関係もないし、それにあずかることもできません。あなたの心が神の前に正しくないからです。」
と、はっきりと明確に、戒めています。
しかし、この時のペテロは、アナニヤとサッピラの時と同じような失敗を繰り返してはいません。
なぜなら、魔術師シモンに悔い改めの機会を与えているからです。
「だから、この悪事を悔い改めて、主に祈りなさい。あるいは、心に抱いた思いが赦されるかもしれません。あなたはまだ苦い胆汁と不義のきずなの中にいることが、私にはよくわかっています。」
もし、あの時アナニヤとサッピラに対して同じように接していたら、それこそ二人は、悔い改めて、本物の信徒となって、多くの人々を救いに導いたのかも知れないのです。
この時の魔術師シモンの申し出は、確かに聖霊様を冒涜するものですが、彼はピリポによって導かれ、イエス様を信じて救われて、まだ間もないのです。
信徒としては、生まれたばかりの赤子と言っても良いでしょう。
だからこそ正しく導く度量と忍耐が、指導者には求められるのです。ペテロはそのことを学んだのです。》