◇◆◇日々のみ言葉
2019年3月31日(日)
◎聖書箇所【使徒の働き9章26節~27節】
9:26 サウロはエルサレムに着いて、弟子たちの仲間にはいろうと試みたが、みなは彼を弟子だとは信じないで、恐れていた。
9:27 ところが、バルナバは彼を引き受けて、使徒たちのところへ連れて行き、彼がダマスコに行く途中で主を見た様子や、主が彼に向かって語られたこと、また彼がダマスコでイエスの御名を大胆に宣べた様子などを彼らに説明した。
◎ショートメッセージ
《深夜、ダマスコを抜け出したサウロは、その足で、かつて住んでいたエルサレムに戻ったのでした。
思えば三年前、ダマスコにいた主イエスの御名を告白する者たちを、男女にかかわらず、一人残らず捕縛し、凱旋して、聖都エルサレムに戻って来るはずだったのですが、
この時には、ただ一人、ひっそりと静かにエルサレムに戻って来たのです。
この時のエルサレム市内には、十二使徒たちによって、また再び教会が再建され、ある程度信徒たちも戻って来たようです。
それは、凶暴な迫害者であったタルソのサウロが、ダマスコの仲間にたちを迫害する為、行ったきり戻って来なかったからです。
そればかりではありません。何と、そのサウロがダマスコにおいて、主イエスを信じ、信徒になったと言うのです。
その連絡が、アナニヤを通して、すでにエルサレムにいる十二使徒にもたらさせていました。
しかし、その連絡があっても、十二使徒の誰もが、ダマスコに行って、その真偽を確かめようとはしなかったのです。
それは、彼を恐れていたからです。それほどに、サウロの主の弟子に対する迫害は、容赦のないものであったことがうかがえます。
また十二使徒たちは、サウロによって散らされた人々が、様々な国や地方において教会を建設した為、その世話の為に巡回伝道をしていたようです。
この時の詳しい様子を、パウロは後に、ガラテヤ人への手紙に、このように書き記しています。
『それから三年後に、私はケパを尋ねてエルサレムに上り、彼のもとに十五日間滞在しました。しかし、主の兄弟ヤコブは別として、ほかの使徒には誰にも会いませんでした。
私があなたがたに書いていることには、神の御前で申しますが、偽りはありません。それから、私はシリヤおよびキリキヤの地方に行きました。
しかし、キリストにあるユダヤの諸教会には顔を知られていませんでした。けれども、「以前私たちを迫害した者が、そのとき滅ぼそうとした信仰を今は宣べ伝えている。」と聞いてだけはいたので、彼らは私のことで神をあがめていました。
それから十四年たって、私は、バルナバと一緒に、テトスも連れて、再びエルサレムに上りました。
そして、柱として重んじられているヤコブとケパとヨハネが、私とバルナバに、交わりのしるしとして右手を差し伸べました。それは私たちが異邦人の所へ行き、彼らが割礼を受けた人々の所へ行く為です。(ガラテヤ人への手紙1:18~1:24・2:1・2:9)』と。
エルサレムに戻った時に、ペテロと主の兄弟ヤコブだけに出会ったことが分かります。
しかし、バルナバがサウロを引き受けて、再びエルサレムに戻るには、十四年の歳月が必要であったことが分かります。
指導者である十二使徒との真の和解まで、十七年かかったことになります。》