◇◆◇日々のみ言葉
2019年5月18日(土)
◎聖書箇所【使徒の働き11章1節~3節】
11:1さて、使徒たちやユダヤにいる兄弟たちは、異邦人たちも神のみ言葉を受け入れた、ということを耳にした。
11:2 そこで、ペテロがエルサレムに上ったとき、割礼を受けた者たちは、彼を非難して、
11:3 「あなたは割礼のない人々の所に行って、彼らと一緒に食事をした。」と言った。
◎ショートメッセージ
《昨日から、使徒の働き11章に入りました。
昨日と同じ箇所から考えて見たいと思います。
ここでルカが書き記しています「使徒たち」とは、ペテロ以外の十一人の使徒たちを指し示します。このときには、まだゼベタイの子であるヤコブも生きていました。もちろん、いつもペテロと行動を共にしていたヨハネも含まれています。
また兄弟たちとは、一番最初にあげられますのが、この頃にはすでにエルサレム教会の牧師として重んじられていた主の兄弟ヤコブのことであり、他の三人の兄弟と姉妹、そしてペンテコステの時にそこに居合わせた百名以上の人々に違いありません。
しかし、十一人の使徒たちと主の兄弟ヤコブは、この時、まだ主イエス様による啓示を受けていないことは明白です。もしペテロと同じ幻を残りの使徒たちや、兄弟たちが授かっていたのなら、霊的な目がすでに開かれていたはずだからです。
また彼らにはすでに聖霊が注がれており、内住される聖霊様が、彼らの霊を通して、真理を教えられたはずなのです。それにも関わらず、なぜシモン・ペテロだけに、主は教えられたのでしょうか。この配慮にも、主イエス様が言われた預言が成就したと言えるのです。
『「バルヨナ・シモン。あなたは幸いです。このことをあなたに明らかに示したのは人間ではなく、天にいます私の父です。
では私もあなたに言います。あなたはペテロです。私はこの岩の上に私の教会を建てます。ハデスの門もそれには打ち勝てません。
私は、あなたに天の御国のかぎを上げます。何でもあなたが地上でつなぐなら、それは天においてもつながれており、あなたが地上で解くなら、それは天においても解かれています。」(マタイの福音書16:17~16:19)』とマタイが書き記しているとおりです。
さて、ルカはここで不思議な書き方をしています。
それは、「割礼を受けた者たち」と言う書き方です。本来ならば「ユダヤ人」と書くのが普通です。あるいはもっと正確に書くならば、「正統的なユダヤ人であって主イエスを信じる者たち」となるのでしょうか。
その彼らが、ペテロに文句を言うわけです。
「あなたは割礼のない人々の所に行って、彼らと一緒に食事をした。」
つまり、この時の使徒たちの固定概念は、彼らが信じているものは、主イエス様が教えられた新しいユダヤ教の一派であって、「割礼のない人々」すなわち異邦人とは、何の関係もない教えであると言うことです。
彼らにとって「福音」とは、あくまでも同郷のユダヤ人だけのものであり、異邦人は、救いにあずかることなく、すべて滅びる存在であったわけです。
それだからこそ、使徒パウロが選ばれ、またその存在が必要であったのです。もしパウロがいなかったとしたら、全世界の人々に「福音」が伝わらなかったと言っても、過言ではないと信じます。》