◇◆◇日々のみ言葉
2019年5月24日(金)
◎聖書箇所【使徒の働き11章19節】
11:19 さて、ステパノのことから起こった迫害によって散らされた人々は、フェニキヤ、キプロス、アンテオケまでも進んで行ったが、ユダヤ人以外の者にはだれにも、み言葉を語らなかった。
◎ショートメッセージ
《ここでルカは、また場面を一新しています。一度時制を戻したのです。
『サウロは、ステパノを殺すことに賛成していた。その日、エルサレムの教会に対する激しい迫害が起こり、使徒たち以外の者はみな、ユダヤとサマリヤの諸地方に散らされた。散らされた人たちは、み言葉を宣べながら、巡り歩いた。(使徒の働き8:1~8:4抜粋)』
この時、エルサレム市内からやむを得ず追い出された信徒たちは、フェニキア、キプロス、そしてアンテオケまで伝道に進んで行ったのです。
この地方において、かつてイエス様が成されたある奇跡をマルコは書き記しています。
『イエスは、そこを出てツロの地方へ行かれた。家にはいられたとき、だれにも知られたくないと思われたが、隠れていることはできなかった。
汚れた霊につかれた小さい娘のいる女が、イエスのことを聞きつけてすぐにやって来て、その足もとにひれ伏した。
この女はギリシヤ人で、スロ・フェニキヤの生まれであった。そして、自分の娘から悪霊を追い出してくださるようにイエスに願い続けた。するとイエスは言われた。
「まず子どもたちに満腹させなければなりません。子どもたちのパンを取り上げて、小犬に投げてやるのはよくないことです。」
しかし、女は答えて言った。
「主よ。そのとおりです。でも、食卓の下の小犬でも、子どもたちのパンくずをいただきます。」
そこでイエスは言われた。
「そうまで言うのですか。それなら家にお帰りなさい。悪霊はあなたの娘から出て行きました。」
女が家に帰ってみると、その子は床の上に伏せっており、悪霊はもう出ていた。(マルコの福音書7:24~7:30)』
このことから十一使徒たちも、イエス様のみ言葉はユダヤ人だけのものであると言う観点であったことが分かります。
それゆえ、「ステパノのことから起こった迫害によって散らされた人々は、フェニキヤ、キプロス、アンテオケまでも進んで行きましたが、ユダヤ人以外の者にはだれにも、み言葉を語らなかった。」と言うわけなのです。
ユダヤ人は確かに神様に選ばれた民です。そしてそれは永遠に変わることはありません。
しかし主イエス様は、真に「すべての人の主」であられ、すべての人の罪の身代わりとして十字架にかかって下さいました。そして三日目によみがえられたのです。
神様のご計画は、ユダヤ人の救いから異邦人への救いへと移行して行きます。実はイエス様が、スロ・フェニキヤの生まれのギリシヤ人の家族を救いに導いた時から、それはもう始まっていたことなのです。》