• 日々のみ言葉 2020年4月20日(月)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2020年4月20日(月)

    ◎聖書箇所【使徒の働き25章4節~6節】
    25:4 ところが、フェストは、パウロはカイザリヤに拘置されているし、自分はまもなく出発の予定であると答え、
    25:5 「だから、その男に何か不都合なことがあるなら、あなたがたのうちの有力な人たちが、私と一緒に下って行って、彼を告訴しなさい。」と言った。
    25:6 フェストは、彼らのところに八日あるいは十日ばかり滞在しただけで、カイザリヤへ下って行き、翌日、裁判の席に着いて、パウロの出廷を命じた。

    ◎ショートメッセージ
    《ローマ皇帝ネロは、ペリクスの代わりにボルキオ・フェストを新たにユダヤ州総督として赴任させました。皇帝ネロについては、数日後に取り上げたいと思います。

     さて、フェストは着任すると、三日後にカイザリヤから聖都エルサレムに入りました。おそらくこの時彼は始めて、エルサレムにやって来たと思われます。
     ローマ総督が、エルサレム市内に滞在する場所は、市内において最も難攻不落とされるアントニヤ要塞でした。かつてのポンテオ・ピラトもそこで主イエスを裁判したのです。

     フェストが来たことを知った祭司長たちとユダヤ人の長老たちは、パウロのことを訴え出る為に進み出たのです。
     そして、前任者ペリクスが中止していたパウロの裁判のことを願い出たのです。その願いとは、パウロをエルサレムに呼び寄せて、議会において、自分たちに取り調べをさせて欲しいと言うことでした。
     もちろんそれは口実で、カイザリヤからパウロがローマ兵に護衛されて、エルサレムに向かった時に、その途中でパウロを待ち伏せして殺害することを計画していたのです。

     ところが、このフェストは、さすがに皇帝ネロが信頼を寄せる人物で、狡猾かつ知恵と戦略に満ちており、彼らの企みを見抜いていたのです。

     それゆえ、
    「残念だが、あなたがたの願うその男は、ユダヤ州首都カイザリヤに拘置されているから連れて来るのは難しいことだ。しかも、私はまもなく出発の予定である。だから、その男に何か不都合なことがあるなら、あなたがたのうちの有力な人たちが、私と一緒に下って行き、彼を告訴せよ。」と言ったのです。

     フェストは、エルサレム市内に「八日あるいは十日ばかり滞在しただけで」カイザリヤへ戻って行ったとのことです。

     ところで、この書き方に非常に違和感を覚えないでしょうか。「八日あるいは十日ばかり」とはどういうことなのでしょうか。フェストがエルサレムに滞在したのは、「八日」もしくは「十日」のどちらかと言うことなのでしょうか。

     いいえ。
     ローマ暦では、ほぼ丸八日であって、ユダヤ暦では、午後6時から新しい一日が始まり、数えでカウントしますから、十日(目)となるわけです。フェストは、百キロ以上の道を一日で移動しましたから、馬に乗って来たことは間違いないことです。》

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