◇◆◇日々のみ言葉
2020年4月26日(日)
◎聖書箇所【使徒の働き25章13節】
25:13 数日たってから、アグリッパ王とベルニケが、フェストに敬意を表するためにカイザリヤに来た。
◎ショートメッセージ
《昨日と同じ箇所からとなります。
「数日たって」とは、フェストはあえてパウロの安全を考慮して、すぐにローマ市に移送させることをせず、数日パウロをカイザリヤの牢に留め置いたと言うわけです。
ちょうどそこに、新しいユダヤ州のローマ総督に敬意を表する為に、ユダヤのアグリッパ王とベルニケがやって来たのです。
アグリッパ王については、昨日の日々のみ言葉において学びました。今日は兄アグリッパ二世のすぐ下の妹ベルニケについて学ぶことにします。
父ヘロデ・アグリッパ一世には三人の子がいました。長男が紀元27年生まれのマルクス・ユリウス・アグリッパで、長女が紀元28年生まれのベルニケだったのです。それから10年後の紀元38年に、次女としてドルシラが生まれます。
この二人の姉妹は、私たちが想像することも出来ないほどの美女であったようです。
さて、ベルニケは13歳の時に自分のおじのヘロデ・カルキスと結婚します。その若い時からすでに魅力的な女性であったことがうかがえます。
そして、夫である叔父が紀元48年に死んだ後、自分の兄のアグリッパ二世と近親相姦の関係を持つようになったのです。
しかし、その後キリキヤの王ポレモンと結婚します。しかし長続きはせず、兄のアグリッパ二世の所に戻って来てしまいます。
よって、新しいローマ総督として赴任したフェストに敬意を表する為に、カイザリヤにやって来た時は、兄との近親相姦の関係が復活した時でもあったわけです。
その後、ベルニケはネロの次にカイザルとなったヴェスパシアヌスの側女となり、ヴェスパシアヌスの死後には、同じくカイザルとなったその子ティトゥスの側女にもなります。このティトゥスによって、紀元70年に、エルサレムは壊滅させられるのです。
またベルニケと10歳も年が離れていた妹ドルシラは、シリヤの小心のアジザス王と結婚しました。しかし、ローマから派遣されたユダヤの総督ペリクスが、あまりにも美しいドルシラに横恋慕し、ドルシラも夫アジザス王と離婚し、ペリクスの下に走ったのです。もちろん二人は結婚します。
よって前ローマ総督ペリクスは、アグリッパ二世とベルニケにとって、妹ドルシラの夫であり、義理の弟になるわけです。
さて、アグリッパ王とその妹であり妻であるベルニケは、パウロの弁明を聞くことになります。》