• 日々のみ言葉 2020年5月23日(土)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2020年5月23日(土)

    ◎聖書箇所【使徒の働き27章3節】
    27:3 翌日、シドンに入港した。ユリアスはパウロを親切に取り扱い、友人たちの所へ行って、もてなしを受けることを許した。

    ◎ショートメッセージ
    《昨日から、「使徒の働き」の学びも27章に入っています。

     ルカはここから、再び主語を「パウロ」から「私たち」と置き換えています。21章においても実は「私たち」と書き記していましたが、エルサレムにおいてパウロが捕らえられ、カイザリヤに移送されて、二年間にわたって牢獄に入れられ、そしてフェストによる裁判が行なわれるまでは、別々の行動を取っていましたが、ローマ行きの船に乗船してからは、再び合流したことが分かります。
     この船は、かなり大型の帆船であって、ユリアスという親衛隊の百人隊長と一隊の兵士と共に、他の数人の囚人が乗っていました。
     また、この船はアジヤの沿岸の各地に寄港して行く船で、「アドラミテオの船」と言うことは、小アジヤの北西端にあるムシヤの海港「アドラミテオ」を基地としていた沿岸航路の船という意味です。
     現在、かつての町「アドラミテオ」は、その港と共に全く姿を消してしまい、やや内陸の丘の上に、昔の名前が変化したと思われる「エドレミド」と呼ばれている村があるだけとなっています。

     また、ルカは、マケドニア州テサロニケ出身のアリスタルコも、パウロと共に同行した事を書き記しています。おそらくパウロがカイザリヤに連れて来られた時、ルカと共にパウロの後を追い、カイザリヤに滞在しパウロの面倒を見ていたとも思われます。

     さて、船は順風満帆の航海によって、翌日、地中海沿岸の大きな港町であるシドンに到着しました。かつて主イエス様と十二使徒たちが、この港町にまで伝道に来た事がありました。
     そこで悪霊に憑かれた娘を持つ母親の執拗な願いによって、その娘を悪霊から解放させたことがあったのです。

     百人隊長ユリアスは、パウロを親切に取り扱いました。ユリアスはパウロがローマ市民であったことは、聞いていたでしょうし、そればかりではなく、もしかしたら、パウロの両親がローマ市民権を持つことになった経緯を知っていたのかも知れません。
     パウロの両親は、ローマ軍の為に、高品質の天幕を作成し納めた功績によって、皇帝から褒美をいただいたと言う言い伝えがあるのです。

     また、シドンの友人の所に自由に行き来させると言うことは、よほどパウロを信頼していたことが分かります。普通、このような場合には、見張りの兵を数名つけるのが常識ですが、もしかしたら見張りの兵は一人もいなかったかも知れないのです。

     これは、神様が特別にユリアスに働きかけていたことが事実であると思われます。もしかしましたら、すでにユリアスは神様に選ばれ捕らえられていたのかも知れません。》

Comments are closed.