◇◆◇日々のみ言葉
2020年7月17日(金)
◎聖書箇所【マタイの福音書2章3節~6節】
2:3 それを聞いて、ヘロデ王は恐れ惑った。エルサレム中の人も王と同様であった。
2:4 そこで、王は、民の祭司長たち、学者たちをみな集めて、キリストはどこで生まれるのかと問いただした。
2:5 彼らは王に言った。「ユダヤのベツレヘムです。預言者によってこう書かれているからです。
2:6 『ユダの地、ベツレヘム。あなたはユダを治める者たちの中で、決して一番小さくはない。私の民イスラエルを治める支配者が、あなたから出るのだから。』」
◎ショートメッセージ
《「ユダヤ人の王としてお生まれになった方はどこにおいでになりますか。私たちは、東のほうでその方の星を見たので、拝みにまいりました。」
エルサレム宮殿において、三博士とヘロデ大王は謁見しました。この言葉に、ヘロデだけでなく、その場に居合わせた王の側近たちも、皆驚いたのです。
ここで「エルサレム中の人」とマタイは書き記していますが、文字通りの意味ではなく、その知らせがもたらされたサンヘドリンの議員たちのことを指します。
ヘロデは、「民の祭司長たち」「学者たち」を皆集めたとありますが、学者とは、パリサイ派の律法学者たちのことです。
「キリストはどこで生まれるのか」
ヘロデは、やがてキリスト(油注がれたメシヤ)が生まれることは知っていました。しかしその場所を知りませんでした。
なぜなら彼はイスラエル人ではなくエドム人であったからです。エドムとはエソウの子孫のことです。その弟ヤコブがイスラエルの子孫になります。
「ユダヤのベツレヘムです。預言者によってこう書かれているからです。
『ユダの地、ベツレヘム。あなたはユダを治める者たちの中で、決して一番小さくはない。私の民イスラエルを治める支配者が、あなたから出るのだから。』」
ベツレヘムとは、別名をエフラテと言います。エルサレムの南8キロに位置する町で、ユダの丘陵地の海抜760メートルの地点にあります。ルツ記の主人公ルツの義父エリメレクと夫ボアズの故郷であり、ルツとボアズのひ孫に当るダビデの生誕地です。
ダビデはここで、父エッサイの羊を飼い、預言者サムエルによって、王としての油注ぎを受けました。それ以来ベツレヘムは、当時に至るまで「ダビデの町」と言われるようになったのです。
ミカ書によれば、
『ベツレヘム・エフラテよ。あなたはユダの氏族の中で最も小さいものだが、あなたのうちから、私の為に、イスラエルの支配者になる者が出る。その出ることは、昔から、永遠の昔からの定めである。(ミカ5:2)』と書かれています。
律法学者たちは、そのことを知っていたわけです。答えを知ると、ヘロデは三博士を密かに呼び出します。おそらく宮殿に留め置かれていたに違いありません。》