◇◆◇日々のみ言葉
2020年7月21日(火)
◎聖書箇所【マタイの福音書2章13節~15節】
2:13 彼らが帰って行ったとき、見よ、主の使いが夢でヨセフに現われて言った。「立って、幼子とその母を連れ、エジプトへ逃げなさい。そして、私が知らせるまで、そこにいなさい。ヘロデがこの幼子を捜し出して殺そうとしています。」
2:14 そこで、ヨセフは立って、夜のうちに幼子とその母を連れてエジプトに立ちのき、
2:15 ヘロデが死ぬまでそこにいた。これは、主が預言者を通して、「私はエジプトから、私の子を呼び出した。」と言われた事が成就するためであった。
◎ショートメッセージ
《三博士が、ヨセフとマリヤと幼子主イエスを訪問したのは夜でした。その後、ベツレヘムの宿に、あるいは聖家族が泊まっていた家の近くの広場に、天幕を張って宿営したと考えられます。その夜、三博士は夢を見ます。その夢は、「ヘロデの所へ戻るな」という戒めで、つまりエルサレムを経由しないで帰路に着きなさい、と言うことです。
実は、私はもう一つの可能性を、今朝になって示されたのです。昨日の「日々のみ言葉」で、なぜマタイが三博士の事について、これほどまでに詳細に渡って書き記す事が出来たのか、と言う一つの疑問について、私なりの推測と見解を述べて見ました。
彼らがエルサレムの宮殿に行った事、ヘロデ王に謁見した事、そして星に導かれて、メシヤのいる家に辿り着けた事、また夢で戒めを受けた事などについては、当事者から直接の説明がなければ、書き記すことが出来ない事柄であるからです。
それでは、どのような事かと言いますと、夜が明けて朝となり、三博士が十分に休息した後、国に戻る前に、再度ヨセフとマリヤと幼子イエスと会った可能性を示されたのです。
そして、そうであるとしますと、その夜に見た夢のことについても話すことが出来ますし、また別の道から自分の国へ帰ることも、マリヤとヨセフに伝えることが出来ます。
そればかりではありません。伝承では、彼らはバビロン地方にある三つの国のそれぞれの王であったと伝えられていますから、なぜヘロデの所に戻ってはならないのか、その理由を察したに違いないのです。
それゆえ、ヨセフとマリヤと幼子イエスに危険が迫っていることも知らせた可能性は十分に有りうるのです。
そして今日の聖書箇所ですが、最初に「彼らが帰って行ったとき」となっています。
つまり三博士が自国への帰路に着いたその日の夜に、ヨセフの夢の中に御使いが現われたわけです。
「立って、幼子とその母を連れ、エジプトへ逃げなさい。そして、私が知らせるまで、そこにいなさい。ヘロデがこの幼子を捜し出して殺そうとしています。」
すぐにヨセフは起き上がり、妻マリヤを起こして、幼子イエスと共に、ベツレヘムを旅立ちます。そしてエジプトに向かうのです。
この素早い行動は、先に三博士から話を聞いていたことが伏線であって、御使いが夢で示されたことは、まさしく確認でもあったわけです。
それゆえに、ヨセフは確信し、妻マリヤと幼子イエスをロバに乗せ、真夜中にベツレヘムの家をあとにしたのです。》