◇◆◇日々のみ言葉
2020年8月14日(金)
◎聖書箇所【マタイの福音書4章12節】
4:12 ヨハネが捕えられたと聞いてイエスは、ガリラヤへ立ちのかれた。
◎ショートメッセージ
《ここで、マタイはバプテスマのヨハネが捕らえられたことを書き記しています。福音書が書かれた順番は、いろいろな説がありますが、三つの共観福音書は、一番最初にマルコ、次にマタイ、そしてルカと続編である使徒の働き、最後にヨハネと言うのが一般的には受け入れられているようです。
マタイによりますと、バプテスマのヨハネが捕らえられてから、主イエス様がメシアとしての働きを開始されたことを書き記しています。しかしヨハネの福音書には、全く違う事実が描かれています。
ヨハネは、
『その後、イエスは弟子たちと、ユダヤの地に行き、彼らと共にそこに滞在して、バプテスマを授けておられた。
一方ヨハネもサリムに近いアイノンでバプテスマを授けていた。そこには水が多かったからである。人々は次々にやって来て、バプテスマを受けていた。ヨハネは、まだ投獄されていなかったからである。
それで、ヨハネの弟子たちが、あるユダヤ人ときよめについて論議した。彼らはヨハネのところに来て言った。
「先生。見て下さい。ヨルダンの向こう岸であなたと一緒にいて、あなたが証言なさったあの方が、バプテスマを授けておられます。そして、みなあの方のほうへ行きます。」
ヨハネは答えて言った。
「人は、天から与えられるのでなければ、何も受けることはできません。あなたがたこそ、『私はキリストではなく、その前に遣わされた者である。』と私が言ったことの証人です。花嫁を迎える者は花婿です。そこにいて、花婿の言葉に耳を傾けているその友人は、花婿の声を聞いて大いに喜びます。それで、私もその喜びで満たされているのです。あの方は盛んになり私は衰えなければなりません。」(ヨハネの福音書3:22~3:30)』と書き記しています。
つまり、バプテスマのヨハネの働きと、主イエスの働きが重なっている時期が存在するのです。
マタイは、「ヨハネが捕えられたと聞いて主イエスは、ガリラヤへ立ちのかれた」と書き記していますが、その間に割愛されたことを、後にヨハネが書き足したと言えるのではないでしょうか。
私たちは、4つの福音書に書かれた主イエス様の御わざしか知りません。もしかしましたら、三年半にもおよぶ公生涯において、主イエスのなされたことの、ほんの僅かしか、私たちは知らないのかも知れないのです。
使徒ヨハネは、福音書をこの言葉で、締めくくっています。
『これらのことについてあかしした者、またこれらのことを書いた者は、その弟子である。そして、私たちは、彼のあかしが真実であることを、知っている。イエスが行なわれたことは、他にもたくさんあるが、もしそれらをいちいち書きしるすなら、世界も、書かれた書物を入れることができまい、と私は思う。(ヨハネ21:24~21:25)』と。》