◇◆◇日々のみ言葉
2020年9月28日(月)
◎聖書箇所【マタイの福音書5章43節~44節】
5:43「『自分の隣人を愛し、自分の敵を憎め。』と言われたのを、あなたがたは聞いています。
5:44 しかし、私はあなたがたに言います。自分の敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい。」
◎ショートメッセージ
《主イエス様が引用されたこの言葉は、レビ記に掲載されています。しかし、その言葉そのものが書かれているのではなく、主は、要約して引用しています。
ここで主が言われている『自分の隣人』とは、同胞ユダヤ人のことです。
次に、主が要約された箇所の原文を見ますと、
『あなたの隣人をしいたげてはならない。かすめてはならない。日雇人の賃金を朝まで、あなたのもとにとどめていてはならない。
あなたは耳の聞こえない者を侮ってはならない。目の見えない者の前につまずく物を置いてはならない。あなたの神を恐れなさい。私は主である。
不正な裁判をしてはならない。弱い者におもねり、また強い者にへつらってはならない。あなたの隣人を正しくさばかなければならない。
人々の間を歩き回って、人を中傷してはならない。あなたの隣人の血を流そうとしてはならない。私は主である。
心の中であなたの身内の者を憎んではならない。あなたの隣人をねんごろに戒めなければならない。そうすれば、彼のために罪を負うことはない。
復讐してはならない。あなたの国の人々を恨んではならない。あなたの隣人をあなた自身のように愛しなさい。私は主である。(レビ記19:13~19:18)』となっています。
この中には、主が言われた『自分の敵を憎め』を言う言葉はありません。レビ記に書かれたことは、すべて同胞ユダヤ人に対して当てはまるのです。
また、ユダヤ人の大人の男性であるならば、モーセ五書すべてを暗誦していますから、主の教えは、摩訶不思議に聞こえているはずです。
さて、主が言われた「自分の敵」とは、いったい誰を指すのでしょうか。その対象は、当時のエルサレムにおいて、ただ一つの国民に対してです。すなわちローマ人です。
何度も言います。
ユダヤ人にとって、異邦人は「人」ではなく「犬」と同じなのです。これは今、現在でも変わらないのです。
この教えは、主ご自身に従う弟子たちへの教えなのです。実は、この教えでさえも預言になっているのです。
特に主が、オリーブ山において昇天された後、まことに使徒のリーダーとなるシモン・ペテロに対しての預言なのです。
この教えがあったからこそ、ペテロは、イタリア隊の百人隊長コルネリオのもとに、行くことを決意することになります。》