• 2021年6月6日礼拝メッセージの概要

    ◎本日の聖書箇所【使徒の働き9章9節~19節前節】
    9:9 彼は三日間、目が見えず、食べることも飲むこともしなかった。
    9:10 さて、ダマスコにアナニアという名の弟子がいた。主が幻の中で「アナニアよ」と言われたので、彼は「主よ、ここにおります」と答えた。
    9:11 すると、主はこう言われた。「立って、『まっすぐ』と呼ばれる通りに行き、ユダの家にいるサウロという名のタルソ人を訪ねなさい。彼はそこで祈っています。
    9:12 彼は幻の中で、アナニアという名の人が入って来て、自分の上に手を置き、再び見えるようにしてくれるのを見たのです。」
    9:13 しかし、アナニアは答えた。「主よ。私は多くの人たちから、この人がエルサレムで、あなたの聖徒たちにどんなにひどいことをしたかを聞きました。
    9:14 彼はここでも、あなたの名を呼ぶ者たちをみな捕縛する権限を、祭司長たちから与えられています。」
    9:15 しかし、主はアナニアに言われた。「行きなさい。あの人は私の名を、異邦人、王たち、イスラエルの子らの前に運ぶ、私の選びの器です。
    9:16 彼が私の名のためにどんなに苦しまなければならないかを、私は彼に示します。」
    9:17 そこでアナニアは出かけて行って、その家に入り、サウロの上に手を置いて言った。「兄弟サウロ。あなたが来る途中であなたに現れた主イエスが、私を遣わされました。あなたが再び見えるようになり、聖霊に満たされるためです。」
    9:18 するとただちに、サウロの目から鱗のような物が落ちて、目が見えるようになった。そこで、彼は立ち上がってバプテスマを受け、
    9:19 食事をして元気になった。

    ◎メッセージ【アナニアによって】
    《今日から「使徒の働き」に戻ります。3月21日のメッセージ「ダマスコ途上にて」の続きとなります。迫害者サウロはなおも主の弟子たちを脅かして殺害しようと、ダマスコ近くまでやって来た時、突然、天からの光がサウロの周りを照らしました。
    「サウロ、サウロ、なぜ私を迫害するのか。」
    「主よ、あなたはどなたですか」
    「私は、あなたが迫害しているイエスである。立ち上がって、町に入りなさい。そうすれば、あなたがしなければならないことが告げられる。」
     さて、サウロはダマスコにありますユダヤ人の会堂につれて行かれます。そして、サウロは三日間、目が見えず食べることも飲むこともしませんでした。この三日間こそが、主イエスが、墓に葬られてから復活するまでの三日間とほぼ同じと、私は考えます。
     つまり、十一使徒たちが真っ暗闇の中を過ごした時間と全く同じであると言うことです。
     バプテスマのヨハネの弟子が訪ねて来た時、主イエスは彼らに預言されたのです。
    『「花婿が一緒にいるのに、花婿に付き添う友人たちに断食させることが、あなたがたにできますか。しかし、やがて時が来て、花婿が取り去られたら、その日には彼らは断食します。」』
     ここで主が預言された「断食」とは、自分たちの意思によるのではありません。彼らは、絶望と深い悲しみで、何を食べることも、飲むことも出来なかったと言うことです。
     ところでサウロはこの三日間、何を祈っていたのでしょうか。目が見えるようになることはもちろんですが、一番は、自分が迫害し死に追いやったクリスチャンたちのことです。彼は罪が示され、自責の念に捕らえられていたのです。
     そこへアナニアが登場します。後に法廷において、パウロは彼について証言します。
    『「すると、律法に従う敬虔な人で、そこに住んでいるすべてのユダヤ人たちに評判の良い、アナニアという人が、私のところに来て、そばに立ち、『兄弟サウロ、再び見えるようになりなさい』と言いました。するとそのとき、私はその人が見えるようになりました。
     彼はこう言いました。『私たちの父祖の神は、あなたをお選びになりました。あなたがみこころを知り、義なる方を見、その方の口から御声を聞くようになるためです。
     あなたはその方のために、すべての人に対して、見聞きしたことを証しする証人となるのです。さあ、何をためらっているのですか。立ちなさい。その方の名を呼んでバプテスマを受け、自分の罪を洗い流しなさい。』と。
     主イエスは、迫害者サウロを選ばれ、異邦人の使徒パウロとされました。その為には、アナニアの存在が必要不可欠であったわけです。アナニアが存在しなければ、異邦人の使徒パウロは誕生しなかったのかも知れません。実は私たちもこのアナニアであるのです。私たちも、だれかが救われる為に、主イエスが用いようとされる「器」であるのです。》

Comments are closed.