◇◆◇日々のみ言葉
2021年6月21日(月)
◎聖書箇所【マタイの福音書15章1節~2節】
15:1 そのころ、パリサイ人や律法学者たちが、エルサレムからイエスのところに来て、言った。
15:2 「あなたの弟子たちは、なぜ昔の先祖たちの言い伝えを犯すのですか。パンを食べるときに手を洗っていないではありませんか。」
◎ショートメッセージ
《今日から、マタイの福音書の学びも15章に入ります。さて、その頃とは、「五千人の給食」の奇跡が行なわれた頃のことです。また「ガリラヤ伝道」の後期に差し掛かろうとしている時でもありました。
エルサレムからやって来た「パリサイ人や律法学者たち」とは、議会から遣わされた来た議員であることは言うまでもありません。
彼らは、主イエスの教えに興味を持ち、また学ぼうとしてやって来たのではなく、主イエスの言葉じりをとらえて、何とかして陥れようと、躍起になっていたのです。
「あなたの弟子たちは、なぜ昔の先祖たちの言い伝えを犯すのですか。パンを食べるときに手を洗っていないではありませんか。」
と言いますと、ちょうど主イエスと十二使徒たちが食事をしている時になるかと思われます。
ここで、彼らが言っていることは、一般的な意味においてではありません。私たちは、食事をする時に、手を洗うことは、衛生上において、とても大切なことです。
ましてや、この新型コロナウィルスの時代、少しでも外出したら、念入りに手を洗うことと共に、うがいをすることは、決して欠かせないことだからです。
しかし、彼らが主張していることは宗教上のことなのです。それは、「タルムード」、すなわち「昔の先祖たちの言い伝え」に書かれています613の戒めの一つだからです。手を洗うことによって、宗教的に清められ、聖なる者とされるからです。
つまり、彼らが言いたいことは、「あなたの弟子たちは、モーゼの律法を守ろうとはしてはいない」と言うことです。
そして主語は、「弟子たち」ではなく、「あなた」なのです。すなわち、弟子たちにそのように教え、またそのような汚れたことをさせている「おまえ」はいったい何様だ、と言いたいわけです。
そして、その裏腹には、「自分たちこそ、モーゼの律法を守っている聖なる者である」と主張しているのです。》