◇◆◇日々のみ言葉
2021年6月22日(火)
◎聖書箇所【マタイの福音書15章3節~6節】
15:3 そこで、イエスは彼らに答えて言われた。「なぜ、あなたがたも、自分たちの言い伝えのために神の戒めを犯すのですか。
15:4 神は『あなたの父と母を敬え。』また『父や母をののしる者は、死刑に処せられる。』と言われたのです。
15:5 それなのに、あなたがたは、『だれでも、父や母に向かって、私からあなたのために差し上げられる物は、供え物になりましたと言う者は、
15:6 その物をもって父や母を尊んではならない。』と言っています。こうしてあなたがたは、自分たちの言い伝えのために、神の言葉を無にしてしまいました。」
◎ショートメッセージ
《昨日から、マタイの福音書の学びも15章に入りました。
その頃とは、主イエスの公生涯もすでに半分以上が過ぎ去った時のことを指します。すでに、主イエスの名声は、パレスチナ中に広まっておりました。
ユダヤ最高議会サンヘドリンは、議員たちをエルサレムから主イエスのところに送って来ていたのです。それは、妬みと恐れから、何としても主イエスを排除することを決意していたからです。
ちょうど、主イエスと弟子たちが、昼食を迎えていた時かと思われます。
「あなたの弟子たちは、なぜ昔の先祖たちの言い伝えを犯すのですか。パンを食べるときに手を洗っていないではありませんか。」
彼らが、このように質問した背景には、「タルムード」すなわち「昔の人の言い伝え」がからんでいるからです。
パリサイ人や律法学者たちは、そこに書かれた613の戒めの中の一つを、主イエスの弟子たちは破っている、と言うのです。
それに対して、主イエスはいつものように直接答えるのではなく、質問を返すことによって答えられます。
「なぜ、あなたがたも、自分たちの言い伝えのために神の戒めを犯すのですか。」
これは、本来、年老いた自分の父や母の面倒を見るべき息子が、その義務を逃れる為に、合法的に考えられた「逃げ道」です。
すなわち、年老いた両親の面倒を見る為に必要なお金は、「供え物」として神に捧げたと言えば、免除され、両親の面倒を見る必要がなくなることを意味しています。
まさに、十戒の第四戒『あなたの父や母を敬まえ。』に違反し、守っていないことを、主イエスは彼らに突きつけておられるのです。
パリサイ人や律法学者たちは、確かに一見、律法をすべて守っているかのように見せかけていましたが、真の神様であられる主イエスの目を欺くことは、決して出来ないのです。
私たちも同じように、主イエス様の目をごまかし、欺くことは不可能なのです。このお方は、私たちのすべてを知っておられます。私たちには、何一つ主の御前で隠し通せるものはないのです。》