◇◆◇日々のみ言葉
2021年7月19日(月)
◎聖書箇所【マタイの福音書16章21節~23節】
16:21 その時から、イエス・キリストは、ご自分がエルサレムに行って、長老、祭司長、律法学者たちから多くの苦しみを受け、殺され、そして三日目によみがえらなければならないことを弟子たちに示し始められた。
16:22 するとペテロは、イエスを引き寄せて、いさめ始めた。「主よ。神の御恵みがありますように。そんなことが、あなたに起こるはずはありません。」
16:23 しかし、イエスは振り向いて、ペテロに言われた。「下がれ。サタン。あなたは私の邪魔をするものだ。あなたは神のことを思わないで、人のことを思っている。」
◎ショートメッセージ
《昨日と同じ箇所からとなります。
主イエスは、十二弟子たちに、最初の受難予告をされました。すると、シモン・ペテロは、主イエスを引き寄せ、いさめ始めたとあります。今日はこの場面から考えます。
現代訳を掲載します。
『16:21 この時から、イエス・キリストは、ご自分がエルサレムに行き、長老、祭司長、律法学者たちから多くの苦しみを受け、殺されて、三日目に復活されるべきことを、弟子たちに示し始められた。
16:22 すると、ペテロは、イエスをわきへ引き寄せて、いさめ始めて言った。「主イエス様。とんでもないことです。そんなことのあろうはずはありません。そんなことをおっしゃたら、すべてが台無しになってしまいます。」
16:23 イエスは向き直って、ペテロに言われた。「悪魔よ。引き下がれ。おまえは私を惑わそうとするのか。おまえは神様のことを思わず、人のことを思っている。」』
主イエスの言われたことは、十二弟子たちに取って、また他の弟子たちに取っても、衝撃的な内容でした。
なぜなら、彼らは、本当にすべてを捨てて、もう丸三年以上にわたって、主イエスに従って来たからです。その主が、エルサレムにおいて、サンヘドリンの手によって、苦しみを受け殺されると言うのです。
ここでペテロが、主イエスを引き寄せ、いさめ始めたのは、他の弟子たちの代表として、当然のことであったと思われます。
特に現代訳の16章22節において、
「主イエス様。とんでもないことです。そんなことのあろうはずはありません。そんなことをおっしゃたら、すべてが台無しになってしまいます。」と書かれていますが、彼らが今まで費やして来た時間、そして捧げて来た物などが、すべて無駄になってしまうことを心配して、主イエスの思いを留まらせようとしたのだと思います。
すると、主イエスは、非常に厳しい言葉を投げかけるのです。
「下がれ。サタン。あなたは私の邪魔をするものだ。あなたは神のことを思わないで、人のことを思っている。」
現代訳では、
「悪魔よ。引き下がれ。おまえは私を惑わそうとするのか。おまえは神様のことを思わず、人のことを思っている。」と。
多くの解釈は、この時ペテロに悪魔が乗り移って、このように言わせたとしています。しかし、そんなことが有りうるのでしょうか。私はそう思えないのです。
尾山令仁師は、「主イエスがペテロの言葉に誘惑を感じたから」、と言われています。主イエスも人間ですから、十字架の死を恐れ、それから逃れたいと思う気持ちがあったからこそ、あえてペテロにそのように言われと解釈しています。》