◇◆◇日々のみ言葉
2021年7月25日(日)
◎聖書箇所【マタイの福音書17章1節】
17:1 それから六日たって、イエスは、ペテロとヤコブとその兄弟ヨハネだけを連れて、高い山に導いて行かれた。
◎ショートメッセージ
《今日から、マタイの福音書も17章に入ります。変貌山にて起こったことについて学んで行きます。この記事は、三つの共観福音書に書き記されています。それらを比較しながら考えて行きたいと思います。
『それから六日たって、イエスは、ペテロとヤコブとヨハネだけを連れて、高い山に導いて行かれた。そして彼らの目の前で御姿が変わった。(マルコの福音書9:2)』
『これらの教えがあってから八日ほどして、イエスは、ペテロとヨハネとヤコブとを連れて、祈るために、山に登られた。(ルカの福音書9:28)』
ここで、二つの日数が出て来ます。「六日」と「八日」です。ルカは、前後の日数を足して書き記した、と言う説が有力とされています。
「それから」とは、ピリポ・カイザリヤにおけるシモン・ペテロのメシヤ告白から、と言う意味です。
さて、主イエスは「高い山」に側近の三人の弟子たちを連れて登られますが、まずこの山がどこなのか、と言うことですが、二つの説があります。
一つは、ガリラヤ湖の南西16キロにあるタボル山、もう一つはガリラヤ湖の北東64キロにあるヘルモン山です。
タボル山は標高588mです。そしてヘルモン山は、パレスチナ最高峰の標高2,800m以上なのです。しかも山頂は万年雪で覆われています。
そして、その直前に、主イエスが弟子たちと共に滞在していたのは、ヘルモン山の南に当るヨルダン川水源地近くの町ピリポ・カイザリヤであって、「高い山」がヘルモン山を指すことは、間違いないと思います。
その山に、主イエスは、ペテロとヤコブとその兄弟ヨハネだけを連れて登って行かれたと言うのです。
この時代には、冷蔵庫などはありません。しかし、氷はあったと思われます。私は、真夏であっても、ソロモンの宮殿の地下倉庫には、氷があったと思うのです。またヘロデ・アンティパスの宮殿の地下倉庫にも氷があったと思っています。
それはいったいどこから運んだのでしょうか。もちろんヘルモン山です。ヘルモン山にある万年雪の氷を運んだのです。
すなわち、そこまではしっかりとした登山道があると言うことなのです。主イエスはその道を登られたのです。
しかし、頂上には行ってはいないと思うのです。なぜなら、当時の未熟な装備で、2,800mの山を登頂するのは、かなり難しく厳しいことだからです。今現在でも、この高さの山は簡単ではありません。
そして、この時にも主イエスは、従兄弟にあたるゼベダイの子ヤコブとヨハネ、そしてシモン・ペテロの三人だけを連れて行きます。残りの9人の使徒と他の弟子たちは、ピリポ・カイザリヤに残してきます。》