◇◆◇日々のみ言葉
2021年8月8日(日)
◎聖書箇所【マタイの福音書17章24節~27節】
17:24 また、彼らがカペナウムに来たとき、宮の納入金を集める人たちが、ペテロのところに来て言った。「あなたがたの先生は、宮の納入金を納めないのですか。」
17:25 彼は「納めます。」と言って、家にはいると、先にイエスのほうからこう言い出された。「シモン。どう思いますか。世の王たちはだれから税や貢を取り立てますか。自分の子どもたちからですか、それともほかの人たちからですか。」
17:26 ペテロが「ほかの人たちからです。」と言うと、イエスは言われた。「では、子どもたちにはその義務がないのです。
17:27 しかし、彼らにつまずきを与えないために、湖に行って釣りをして、最初に釣れた魚を取りなさい。その口をあけるとスタテル一枚が見つかるから、それを取って、私とあなたとの分として納めなさい。」
◎ショートメッセージ
《主イエスと弟子たちの一行は、ガリラヤ宣教の本拠地であるカペナウムに戻って来ました。ここで「家」と言われているのは、もちろんシモン・ペテロの家です。
しかし、この出来事は少し違和感があるとも思えるのです。なぜ、「宮」の納入金を、すなわち「エルサレム神殿の納入金」を集める人たちが、百キロ以上も離れたカペナウムにやって来ると言うのでしょうか。
実は、これは「神殿税」として徴収されたものなのです。すなわち、毎年一人半シェケルが、「宮の納入金」と言う名目で、税として徴収されたのです。
すでに住民登録は数度にわたって行なわれていましたから、本来ならば主イエスは、故郷ナザレにおいて、その「神殿税」を払わなければならないことになります。
おそらく、主イエスが三十才になって公生涯を始める以前は、成人してからは、毎年払い続けていたのではないでしょうか。
しかもこの役人たちは、ペテロのことを言っているのではありません。主イエスのことを言っているのです。それで、
「あなたがたの先生は、宮の納入金を納めないのですか。」と、尋ねたのです。
ここ数年間は主イエスは納めておられなかったかも知れません。また、ペテロも納め忘れていたかも知れません。
その家の主人であるペテロは、ムッとして、「納めます」と啖呵を切って、答えてしまったのです。その一部始終を見ていた主イエスは、家の中に入ると、ご自身の方から、ペテロに話されたと言うわけです。
「しかし、彼らにつまずきを与えないために、湖に行って釣りをして、最初に釣れた魚を取りなさい。その口をあけるとスタテル一枚が見つかるから、それを取って、私とあなたとの分として納めなさい。」と。
ここで出てくる「彼ら」とは、宮の納入金を集める役人のことです。主イエスは、愛を持って、ペテロが言い切った「納めます」と言う言葉を擁護されたと言うわけです。
また、「スタテル一枚」とは、一シェケルのことで、ペテロと主イエス、ふたり分の額に相当します。明日も同じ箇所からです。》