◎本日の聖書箇所【使徒の働き10章34節~43節】
10:34 そこで、ペテロは口を開いてこう言った。「これで私は、はっきり分かりました。神はえこひいきをする方ではなく、
10:35 どこの国の人であっても、神を恐れ、正義を行う人は、神に受け入れられます。
10:36 神は、イスラエルの子らにみ言葉を送り、イエス・キリストによって平和の福音を宣べ伝えられました。このイエス・キリストはすべての人の主です。
10:37 あなたがたは、ヨハネが宣べ伝えたバプテスマの後、ガリラヤから始まって、ユダヤ全土に起こった事柄をご存じです。
10:38 それは、ナザレのイエスのことです。神はこのイエスに聖霊と力によって油を注がれました。イエスは巡り歩いて良いわざを行い、悪魔に虐げられている人たちをみな癒やされました。それは神がイエスとともにおられたからです。
10:39 私たちは、イエスがユダヤ人の地とエルサレムで行われた、すべてのことの証人です。人々はこのイエスを木にかけて殺しましたが、
10:40 神はこの方を三日目によみがえらせ、現れさせてくださいました。
10:41 民全体にではなく、神によって前もって選ばれた証人である私たちに現れたのです。私たちは、イエスが死者の中からよみがえられた後、一緒に食べたり飲んだりしました。
10:42 そしてイエスは、ご自分が、生きている者と死んだ者のさばき主として神が定めた方であることを、人々に宣べ伝え、証しするように、私たちに命じられました。
10:43 預言者たちもみなイエスについて、この方を信じる者は誰でも、その名によって罪の赦しが受けられると、証ししています。」
◎メッセージ【証人シモン・ペテロ】
《コルネリウスは、ここまでの経緯について丁寧に答えました。それを聞いたシモン・ペテロは、疑惑と恐れを消し去り、神様が自分をヤッファに遣わした理由が分かったのです。ここから、主イエスの証人シモン・ペテロのメッセージが始まります。
「これで私は、はっきり分かりました。神はえこひいきをする方ではなく、どこの国の人であっても、神を恐れ、正義を行う人は、神に受け入れられます。神は、イスラエルの子らにみ言葉を送り、イエス・キリストによって平和の福音を宣べ伝えられました。このイエス・キリストはすべての人の主です。」
使徒パウロも、明確に真実を書き記しています。
『ユダヤ人とギリシア人の区別はありません。同じ主がすべての人の主であり、ご自分を呼び求めるすべての人に豊かに恵みをお与えになるからです。「主の御名を呼び求める者は皆救われる」のです。』と。
さて、ペテロは、過去に起こったことについて、触れるのです。
「あなたがたは、ヨハネが宣べ伝えたバプテスマの後、ガリラヤから始まって、ユダヤ全土に起こった事柄をご存じです。それは、ナザレのイエスのことです。」と。
これは当てずっぽうに言ったのではありません。あの「過越の祭」には、伝承では、3・40万人もの人々がエルサレムに集結したと言われています。
コルネリウスもその部下たちも、警備の応援にかき出され、その場に居合わせており、知っていたのです。また、主イエスのうわさも耳にしていました。
しかも主イエスの十字架刑を執行したのは、同僚である百人隊長マンリウスとその部下なのです。この百人隊長が、「この方は本当に神の子であった。」と告白したのです。またピラトは、この百人隊長を呼び、イエスがすでに死んだのかどうか尋ねています。マンリウスは主イエスの死を確認しているのです。この話をすでにコルネリウスは聞いています。
「私たちは、イエスがユダヤ人の地とエルサレムで行われた、すべてのことの証人です。人々はこのイエスを木にかけて殺しましたが、神はこの方を三日目によみがえらせ、現れさせて下さいました。私たちは、イエスが死者の中からよみがえられた後、一緒に食べたり飲んだりしました。」
復活された日の早朝に、よみがえられた主イエスは、始めにマグダラのマリヤに現われ、そして、使徒の中では最初にペテロに現われます。
また、ペテロが決して忘れることの出来ない食事こそが、ガリラヤ湖畔における朝の食事なのです。彼は、このことをコルネリウスに証しているのです。
ペテロは、主イエスの公生涯において、多くの体験をさせていただいたのです。それは紛れもなく、「十字架にかかって死なれましたが、三日目によみがえり、今も生きておられ、父なる神様の右に座しておられる主イエス」の証人となる為であったのです。》