◇◆◇日々のみ言葉
2015年7月11日(土)
◎聖書箇所 【マルコの福音書2章3節~4節】
2:3 そのとき、ひとりの中風の人が四人の人にかつがれて、みもとに連れて来られた。
2:4 群衆のためにイエスに近づくことができなかったので、その人々はイエスのおられるあたりの屋根をはがし、穴をあけて、中風の人を寝かせたままその床をつり降ろした。
◎ショートメッセージ
《主イエスは、ガリラヤの多くの地方において福音を宣べ伝えられた。そしてカペナウムに再び戻って来られた。主イエスが「家」におられることが知れ渡った。おそらくこの家とは、シモン・ペテロとアンデレの家であったに違いない。夜が明けて朝になった。多くの人々が、シモンとアンデレの家に駆けつけて来たのであった。もうすでに部屋の中は満員であり、入りきれない人々が、家の周りを取り囲んでいた。主イエスは、み言葉を語られて教えておられた。とその時のことである。突然、部屋の中にいる人々に大変なことが起こったのである。天井が崩れて来て、土砂や木の棒や葉っぱなどのゴミくずが上から落ちて来たのだ。おそらく中にいた人々は、ほこりまみれになったに違いない。マルコはそのことについて何も書き記してはいないが、当然罵声が飛び交ったはずである。ほこりまみれになった人々は、怒りに満ちたことは想像には堅くない。この時、一番激怒したのは誰であろうか。この家の持ち主であるシモン・ペテロとその弟アンデレであることは言うまでもない。大変な損害である。しかも上から床つまりベッドが吊り降ろされて来るのであるから、屋根に開いた穴は、相当な大きさであったはずである。当時のユダヤの家というのは、周りは石を積み上げて作り、屋根は平らで、そこに何本か木が渡してあって、その木の間に木の枝を乗せ、その上に泥をこねたものを乗せて、隙間を埋めたものであったようである。そして外には階段がついていて、屋根の上に行けるようになっており、日除けが設置されてあり、暑い時には、その屋根の上で寝ていたようである。その階段を上って四人は、床を運んで来たというわけだ。そして主イエスのおられるあたりの屋根をはがし始めたのである。弟子たちや中にいた人々が怒り狂う中、罵声が飛び交う中で、ただ一人冷静に物事を見ておられる方がいた。主イエスである。もちろん主イエスご自身もほこりまみれであり、被害を被ったはずで、それにも関わらず、中風の人を運んで来た四人の信仰を見ておられたのである。今日ここで一番学ぶべきことは、人間の目線つまり観点と、主イエスの目線つまり神の観点には、大きな違いがあるということである。私たち人間は、経験上から目先のことにしか目を向けることができないが、主イエスはいつも究極的な事柄に目を向けておられる。つまり先にあるもの、永遠のものに目を向けておられるのだ。主イエスは言われた。「わたしが道であり、真理であり、いのちである。」と。この方を信頼し信じ続けて行くこと。この方に、より頼んで生きて行くこと。その時に、私たちの問題は、解決して行くことになると信ずる。いつでも物事を、神の目線に沿って眺めて行きたいものである。》