◇◆◇日々のみ言葉
2022年2月16日(水)
◎聖書箇所【マタイの福音書27章20節~23節】
27:20 しかし、祭司長、長老たちは、バラバのほうを願うよう、そして、イエスを死刑にするよう、群衆を説きつけた。
27:21 しかし、総督は彼らに答えて言った。「あなたがたは、ふたりのうちどちらを釈放してほしいのか。」彼らは言った。「バラバだ。」
27:22 ピラトは彼らに言った。「では、キリストと言われているイエスを私はどのようにしようか。」彼らはいっせいに言った。「十字架につけろ。」
27:23 だが、ピラトは言った。「あの人がどんな悪い事をしたというのか。」しかし、彼らはますます激しく「十字架につけろ。」と叫び続けた。
◎ショートメッセージ
《ヨハネの福音書における同一並行記事では、
『こういうわけで、ピラトはイエスを釈放しようと努力した。しかし、ユダヤ人たちは激しく叫んで言った。
「もしこの人を釈放するなら、あなたはカイザルの味方ではありません。自分を王だとする者はすべて、カイザルにそむくのです。」
そこでピラトは、これらの言葉を聞いたとき、イエスを外に引き出し、敷石(ヘブル語でガバタ)と呼ばれる場所で、裁判の席に着いた。(ヨハネ19:12~19:13)』と。
ポンテオ・ピラトは、妻クラウディア・プロクラからの伝言に、何とか主イエスを解放しようと試みました。三度も主イエスを無罪と宣言し、群衆を納得させようとしましたが、祭司長たちや、ユダヤ人の民の指導者たちは、群衆を扇動して、ポンテオ・ピラトのことをカイザルに訴えるように仕向けたのです。
実は、すでにポンテオ・ピラトは、訴えられていました。しかし、まだその時には、カイザルの信任が厚く、却下されていたのです。
それゆえに、この言葉を聞くと身震いして、ついに最後の裁判席に着いたのです。この時、彼は暴動の恐れを感じていました。伝承によりますと、エルサレム市内には、30万人から40万人ものユダヤ人が集まって来ていたのです。しかし、彼らから身を守る兵士は、応援部隊をも含めて、一千人ほどでした。どんなに戦闘のプロの兵士であっても多勢に無勢では、人数ではかなうはずがありません。
よって、ポンテオ・ピラトは、ユダヤ人の言う通りに、バラバ・イエスを解放し、ナザレのイエスを十字架につける決断をすることになります。
ローマ総督は数多く存在しましたが、聖書に、また「使徒信条」に、彼の名前ほど後世に伝えられている総督はおりません。まさに悪名、馳せ参じると言った具合です。
この歴史的大事件とも言うべき、主イエスの十字架の時に、なぜ彼が総督として立てられたのでしょうか。これまた、真に神様の不思議な摂理の何ものでもないと言えます。》