• 2022年3月20日礼拝メッセージの概要

    ◎本日の聖書箇所【使徒の働き15章30節~41節】(新約聖書p.266下段最初)
    15:30 さて、一行は送り出されてアンティオキアに下り教会の会衆を集めて手紙を手渡した。
    15:31 人々はそれを読んで、その励ましの言葉に喜んだ。
    15:32 ユダもシラスも預言者であったので、多くの言葉をもって兄弟たちを励まし力づけた。
    15:33 二人は、しばらく滞在した後、兄弟たちの平安のあいさつに送られて、自分たちを遣わした人々のところに帰って行った。
    15:34 【本節欠如】
    15:35 パウロとバルナバはアンティオキアにとどまって、ほかの多くの人々と共に、主の言葉を教え、福音を宣べ伝えた。
    15:36 それから数日後、パウロはバルナバに言った。「さあ、先に主の言葉を宣べ伝えたすべての町で、兄弟たちがどうしているか、また行って見て来ようではありませんか。」
    15:37 バルナバは、マルコと呼ばれるヨハネを一緒に連れて行くつもりであった。
    15:38 しかしパウロは、パンフィリアで一行から離れて働きに同行しなかった者は、連れて行かないほうがよいと考えた。
    15:39 こうして激しい議論になり、その結果、互いに別行動をとることになった。バルナバはマルコを連れて、船でキプロスに渡って行き、
    15:40 パウロはシラスを選び、兄弟たちから主の恵みにゆだねられて出発した。
    15:41 そしてシリアおよびキリキアを通り、諸教会を力づけた。

    ◎メッセージ【第二回伝道旅行への出発】
    《エルサレム教会会議は、聖霊の導きによって終了しました。パウロとバルナバは指導者であるバルサバとシラスを伴って、アンティオキアに戻って来ました。そして教会の会衆の前で、その手紙が朗読されたのです。この教会からの始めての手紙こそが、後のパウロが書き記すことになった、様々な手紙に通じて行くことになります。
    「人々はそれを読んで、その励ましの言葉に喜んだ。ユダもシラスも預言者であったので、多くの言葉をもって兄弟たちを励まし、力づけた。」とあります。手紙と共に、ユダとシラスの多くの励ましの温かい言葉によって、教会員は力づけられたのです。
    「二人は、しばらく滞在した後、兄弟たちの平安のあいさつに送られて、自分たちを遣わした人々のところに帰って行った。」とありますが、実は省略された34節には、『しかし、シラスはそこにとどまることを決めた。』と書いてあります。
     さて、数日が経ったあとのことです。パウロはバルナバに、「さあ、先に主の言葉を宣べ伝えたすべての町で、兄弟たちがどうしているか、また行って見て来ようではありませんか。」と話します。
     まず、なぜパウロがバルナバに相談したのか、その動機について考えて見なくてはなりません。すなわち、エルサレム教会会議の結論を、第一回伝道旅行の時に回った都市、そしてそこに新しく出来た教会の人々にも伝える為であったと言うことです。もちろん、教会がどうなっているのか、また長老たちがどうしているのか、確認する必要もありました。
     バルナバは、エルサレムから戻って来る時に従兄弟のヨハネ・マルコを、連れ帰っていました。それゆえ、バルナバはヨハネ・マルコを一緒に連れて行くことをパウロに提案したのです。しかしパウロは、パンフィリアで一行から離れて働きに同行しなかった者は、連れて行かないほうがよいと考えたのです。
     マルコは、あまりの伝道旅行の厳しさに嫌気がさしたことは事実ですし、主のしもべとしての覚悟も、まだ出来ていなかったのです。
     ヨハネ・マルコの件で、バルナバとパウロは対立することになります。私は、ここにも聖霊の働きと神様の深い摂理があったことを強く感じています。
     バルナバの故郷はキプロス島でした。よって、故郷のキプロス伝道は、まさにバルナバに相応しい使命であるのです。そしてヨハネ・マルコはバルナバの従兄弟なのです。つまり、主イエスは、伝道旅行チームをあえて二手に分けられたと言うことです。
     それだけではありません。慰めの子であるバルナバが、サウロの面倒を見たように、今度はヨハネ・マルコの面倒を見て、主の器として相応しい者へと導く手助けをする為でもあったのです。そしてこの伝道旅行を通して、ヨハネ・マルコは全く変えられることになります。
     後にパウロは、テモテにこのように証ししています。『マルコを伴って、一緒に来て下さい。彼は私の務めの為に役に立つからです。』と。また、シモン・ペテロも、『私の子マルコ』と絶大の信頼を寄せていたことを、その手紙に書き記しています。
     さて、二人が反目しあった後、パウロは、シラスを選び、兄弟たちから主の恵みにゆだねられて出発しました。バルナバはマルコを伴って、キプロスにわたり、そこの諸教会は、非常に力強い教会となるのです。そして最初の牧師には、よみがえったラザロが就任します。
     パウロは私たち全員にこう勧めています。『神を愛する人たち、すなわち、神のご計画にしたがって召された人たちのためには、すべてのことが共に働いて益となることを、私たちは知っています。』と。
     主イエス様と聖霊なるお方はこのように、私たちを導いて下さいます。私たちは物事を、自分の目線からではなく、神様の視点から見る必要があります。
     私たちの身の回りには、突然に何かが起こります。その時には、まずこれはどのような意味なのか、また何をすべきなのか、静まって神様に聞いて見る必要があるのです。主と聖霊は教えて下さいます。》

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