• 2022年6月19日礼拝メッセージの概要

    ◎本日の聖書箇所【使徒の働き17章10節~15節】(新約聖書p.270上段右側)
    17:10 兄弟たちはすぐ、夜のうちにパウロとシラスをベレアに送り出した。そこに着くと、二人はユダヤ人の会堂に入って行った。
    17:11 この町のユダヤ人は、テサロニケにいる者たちよりも素直で、非常に熱心にみ言葉を受け入れ、はたしてそのとおりかどうか、毎日聖書を調べた。
    17:12 それで彼らのうちの多くの人たちが信じた。また、ギリシアの貴婦人たち、そして男たちも少なからず信じた。
    17:13 ところが、テサロニケのユダヤ人たちが、ベレアでもパウロによって神の言葉が伝えられていることを知り、そこにもやって来て、群衆を扇動して騒ぎを起こした。
    17:14 そこで兄弟たちは、すぐにパウロを送り出して海岸まで行かせたが、シラスとテモテはベレアにとどまった。
    17:15 パウロを案内した人たちは、彼をアテネまで連れて行った。そして、できるだけ早く彼のところに来るようにという、シラスとテモテに対する指示を受けて、その人たちは帰途についた。

    ◎メッセージ【ベレアそしてアテネへ】
    《ローマ帝国のマケドニア州の首都テサロニケにおいての出来事です。三週間にわたるパウロとシラスの伝道によって、神を敬う多くのギリシャ人や、テサロニケの有力な婦人たちが救われました。その、ねたみにかられたユダヤ人たちは、パウロとシラスの一行を捕らえて、役人に引き渡そうと画策します。しかし、主イエスの特別な計らいによって難を逃れ、その代わりにヤソンと、主イエスを信じた他のユダヤ人の兄弟たちが捕らえられてしまいました。
     役人たちは、ヤソンと他の兄弟たちから保証金を取ったうえで釈放したのです。すぐさま彼らは行動を起こします。その日の夜のうちにパウロとシラスをベレアに送り出します。
     さてベレアとは、マケドニヤのエマティヤ地方にあったかなり古い町のことです。ここでもパウロとシラスは、いつも通りユダヤ人の会堂にはいって教えました。この町のユダヤ人たちは、素直で、非常に熱心にパウロの語るみ言葉を受け入れたのです。また、本当にそのとおりかどうか、会堂において毎日聖書を調べたのです。そして、彼らのうちの多くのユダヤ人たち、ギリシアの貴婦人たち、そして男たちも少なからず信じたとあります。
     しかし、テサロニケのユダヤ人たちが、パウロによって、ベレアに神の言葉が伝えられていることを知り、約80キロ離れているにもかかわらず、ベレアにやって来て、群衆を扇動して騒ぎを起こしたのです。ベレアの兄弟たちは、すぐにパウロを送り出して海岸まで行かせたのです。しかし、シラスとテモテはベレアに残ることになります。
     さて、パウロに付き従ったベレアの主にある兄弟たちは、ギリシャの最大の都市であるアテネまでパウロを送り届けます。アテネとは、古代ギリシヤのアッティカ地方の首都で、標高157mの丘陵アクロポリスを中心に発達した、古代民主制を確立した最初の都市国家のことです。新約時代のアテネは、ローマ帝国の属州都市となり、経済的な繁栄ではコリントやアレキサンドリヤに譲りすが、文化的にはエピクロス派やストア派の哲学を初め、演劇や建築等の方面において、さらなる発展を遂げていたのです。
     パウロをアテネまで送り届けた主にあるベレアの兄弟たちは、パウロの言付けを持って帰路に着きます。ここから、パウロ一人によるアテネ伝道が始まるのです。
     さて、最後にベレアのユダヤ人たちのことについて考えて見たいと思います。ルカは、彼らの気質について、興味深いことを書き記しています。
    『この町のユダヤ人は、テサロニケにいる者たちよりも素直で、非常に熱心にみ言葉を受け入れ、はたしてそのとおりかどうか、毎日聖書を調べた。』と言うことです。
     まず一つ目は「素直」であると言うことです。私たちは得てして心が頑なな者なのです。もう一つは「非常に熱心」であると言うことです。神様を求める者は、神様に対して素直である必要があるのです。すなわち子どもの様に「柔らかな心」を持つ必要があるのです。私たちの信仰に取って一番邪魔するものは、自分の価値観や、自分が学んだこと、またこの世における一般常識なのです。
     何時如何なる時も、熱心に神様を求めるべきです。また神様の方からも求めてくれることを願っておられます。》

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