◎本日の聖書箇所【使徒の働き23章1節~10節】(新約聖書p.283上段左側)
23:1 パウロは、最高法院の人々を見つめて言った。「兄弟たち。私は今日まで、あくまでも健全な良心にしたがって、神の前に生きてきました。」
23:2 すると、大祭司アナニアは、パウロのそばに立っていた者たちに、彼の口を打つように命じた。
23:3 そこで、パウロはアナニアに向かって言った。「白く塗った壁よ、神があなたを打たれる。あなたは、律法にしたがって私をさばく座に着いていながら、律法に背いて私を打てと命じるのか。」
23:4 すると、そばに立っていた者たちが「あなたは神の大祭司をののしるのか」と言ったので、
23:5 パウロは答えた。「兄弟たち。私は彼が大祭司だとは知らなかった。確かに、『あなたの民の指導者を悪く言ってはならない』と書かれています。」
23:6 パウロは、彼らの一部がサドカイ人で、一部がパリサイ人であるのを見てとって、最高法院の中でこう叫んだ。「兄弟たち、私はパリサイ人です。パリサイ人の子です。私は死者の復活という望みのことで、さばきを受けているのです。」
23:7 パウロがこう言うと、パリサイ人とサドカイ人の間に論争が起こり、最高法院は二つに割れた。
23:8 サドカイ人は復活も御使いも霊もないと言い、パリサイ人はいずれも認めているからである。
23:9 騒ぎは大きくなった。そして、パリサイ派の律法学者たちが何人か立ち上がって、激しく論じ、「この人には何の悪い点も見られない。もしかしたら、霊か御使いが彼に語りかけたのかもしれない」と言った。
23:10 論争がますます激しくなったので、千人隊長は、パウロが彼らに引き裂かれてしまうのではないかと恐れた。それで兵士たちに、降りて行ってパウロを彼らの中から引っ張り出し、兵営に連れて行くように命じた。
◎メッセージ【パウロと最高法院】
《聖都エルサレム警備に配属されていた、ローマ軍一隊600名の指揮権を持つ千人隊長は、翌日ユダヤ最高議会である最高法院を招集しました。最高法院とは、モーセが神の命令により集めた70人の長老に起源を持つとしています。メンバーは、エルサレム神殿の丘に集まる70名または71名の議員から成っていて、最高責任者は大祭司でその下に議長がいました。
「兄弟たち、私はパリサイ人です。パリサイ人の子です。私は死者の復活という望みのことで、さばきを受けているのです。」
パウロの発言によって、パリサイ人とサドカイ人の間に論争が起こり、最高法院は真っ二つに割れたのです。
なぜなら、祭司長や祭司たちをおもとするサドカイ派の律法学者たちは、肉体の復活も、御使いも、霊もの存在しないと主張していたからです。しかし、パリサイ人は、体が復活することを、御使いも、霊も存在すると信じていたからです。
すると、パリサイ派の律法学者たちが何人か立ち上がって、「この人には何の悪い点も見られない。もしかしたら、霊か御使いが彼に語りかけたのかもしれない」と言ったのです。 ローマ軍の千人隊長は、パウロが彼らに引き裂かれてしまうのではないかと恐れ、それで兵士たちに、パウロを彼らの中から引っ張り出し、兵営に連れて行くように命じました。
この日、パウロはたった一人で最高法院の席に立ちました。そして裁きを受けたのですが、本当に裁かれたのは、パウロではなく、集まった議員の人々ではなかったのではないでしょうか。
福音が語られますと、この議会のように、信じ受け入れる者と、信じないで敵対する者と言う具合に、真っ二つに分かれます。神の言葉は生きています。しかし、その言葉が真に真価を発揮するには、パウロのように語らなければならないのです。そして、神様は私たちが何を語るのか、真に関心をお持ちです。心に有るものが口から出て行くのです。それだからこそ、心の中にみ言葉を、深く多く入れる必要があるのです。神の子どもに相応しい言葉を、何時も語って行こうではありませんか。そうすれば必ず状況は変わって行きます。》