• 2023年3月5日礼拝メッセージの概要

    ◎本日の聖書箇所【使徒の働き23章11節~22節】(新約聖書p.283下段左側)
    23:11 その夜、主がパウロのそばに立って、「勇気を出しなさい。あなたは、エルサレムでわたしのことを証ししたように、ローマでも証しをしなければならない」と言われた。
    23:12 夜が明けると、ユダヤ人たちは徒党を組み、パウロを殺すまでは食べたり飲んだりしない、と呪いをかけて誓った。
    23:13 この陰謀を企てた者たちは、四十人以上いた。
    23:14 彼らは祭司長たちや長老たちのところに行って、次のように言った。「私たちは、パウロを殺すまでは何も口にしない、と呪いをかけて堅く誓いました。
    23:15 そこで、今あなたがたは、パウロのことをもっと詳しく調べるふりをして、彼をあなたがたのところに連れて来るように、最高法院と組んで千人隊長に願い出てください。私たちのほうでは、彼がこの近くに来る前に殺す手はずを整えています。」
    23:16 ところが、パウロの姉妹の息子がこの待ち伏せのことを耳にしたので、兵営に来て中に入り、そのことをパウロに知らせた。
    23:17 そこで、パウロは百人隊長の一人を呼んで、「この青年を千人隊長のところに連れて行ってください。何か知らせたいことがあるそうです」と言った。
    23:18 百人隊長は彼を千人隊長のもとに連れて行き、「囚人パウロが私を呼んで、この青年をあなたのところに連れて行くように頼みました。何かあなたに話したいことがあるそうです」と言った。
    23:19 すると、千人隊長は青年の手を取り、だれもいないところに連れて行って、「私に知らせたいこととは何だ」と尋ねた。
    23:20 青年は言った。「ユダヤ人たちは、パウロについてもっと詳しく調べるふりをして、明日パウロを最高法院に連れて来るよう、あなたにお願いすることを申し合わせました。
    23:21 どうか、彼らの言うことを信じないでください。彼らのうちの四十人以上の者が、パウロを殺すまでは食べたり飲んだりしないと呪いをかけて誓い、待ち伏せをしています。今、彼らは手はずを整えて、あなたの承諾を待っているのです。」
    23:22 そこで千人隊長は、「このことを私に知らせたことは、だれにも言うな」と命じて、その青年を帰した。

    ◎メッセージ【パウロ殺害の陰謀】
    《エルサレムに在駐する一大隊の指揮官、千人隊長は、ユダヤ最高法院を招集しましたが、議会は真っ二つに割れてしまいました。その夜のことです。主イエスがパウロのそばに立って、「勇気を出しなさい。あなたは、エルサレムで私のことを証ししたように、ローマでも証しをしなければならない」と言われたのです。
     この時すでにパウロ殺害計画が進行中であり、甥によってもたらされる「暗殺計画」を耳にした時に、パウロが恐れない為に、あえてご自身を現わして下さったのです。
     私たちの神様は「励まし」の神様でもあるのです。何か重大な事が起こる前に、私たちに教えて下さいます。私たちには、助け主である聖霊様が与えられています。聖霊様は、み言葉を通して、時には直接に、また様々な方法を用いて教えて下さるのです。
     さて、この陰謀は四十人以上のユダヤ人たちによって企てられました。しかし、その人数が多すぎたことが、パウロに取っては幸いしたのです。つまり、人数が多ければ多いほど、情報が漏れやすいと言うことなのです。その陰謀は、祭司長たちと長老たち、すなわち最高法院をも巻き込む大がかりな計画でした。
     さて、ここでパウロの妹の息子(甥)が登場します。かつては、兄サウロが華々しい活躍をしていた時には、妹夫婦も子供たちもさぞかし誇らしかったに違いありません。
     やがて兄サウロはユダヤ人の裏切り者となり、しかも迫害していた「ナザレ派」に改宗し、その伝道者になったと言うのですから、彼らはエルサレムにおいて、ひっそりと暮らしていたに違いありません。しかし、この情報を手にした甥は、夜中にアントニヤ要塞に行くのです。この時には、すでに妹も甥も、クリスチャンになっていたと伝えられています。
     ルカはこの甥のことを「青年」と言っていますが、もしかしましたら、バル・ミツバを受けて間もない14歳くらいであったかも知れません。それゆえ、この甥が、ローマ兵の兵営にやって来た時に、見張りの兵士は、害が無いと思い、快くパウロに会わせましたし、また千人隊長の所に連れて行ったのです。甥は千人隊長にすべてを話します。
     さて、聖書はパウロの妹の名前も、またその息子(甥)の名前をも書き記してはおりません。しかし、神様はこの時の為に、すでに二人を導き、クリスチャンにしていたのです。
     かつて、エステルがなぜ王妃になったのか、その訳をモルデカイはこのように話しました。
    『「あなたがこの王国に来たのは、もしかすると、このような時の為かもしれない。」』と。
     この甥に使命が与えられたように、私たち一人一人にも使命が与えられています。それが先に救われた理由であり、世に、またそれぞれの場所に置かれている理由なのです。》

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