• 2023年10月15日礼拝メッセージの概要

    ◎本日の聖書箇所【ルカの福音書2章25節~35節】(新約聖書p.111下段右側)
    2:25 そのとき、エルサレムにシメオンという人がいた。この人は正しい、敬虔な人で、イスラエルが慰められるのを待ち望んでいた。また、聖霊が彼の上におられた。
    2:26 そして、主のキリストを見るまでは決して死を見ることはないと、聖霊によって告げられていた。
    2:27 シメオンが御霊に導かれて宮に入ると、律法の慣習を守るために、両親が幼子イエスを連れて入って来た。
    2:28 シメオンは幼子を腕に抱き、神をほめたたえて言った。
    2:29 「主よ。今こそあなたは、お言葉どおり、しもべを安らかに去らせてくださいます。
    2:30 私の目があなたの御救いを見たからです。
    2:31 あなたが万民の前に備えられた救いを。
    2:32 異邦人を照らす啓示の光、御民イスラエルの栄光を。」
    2:33 父と母は、幼子について語られる様々なことに驚いた。
    2:34 シメオンは両親を祝福し、母マリアに言った。「ご覧なさい。この子は、イスラエルの多くの人が倒れたり立ち上がったりするために定められ、また、人々の反対にあうしるしとして定められています。
    2:35 あなた自身の心さえも、剣が刺し貫くことになります。それは多くの人の心のうちの思いが、あらわになるためです。」

    ◎メッセージ【神の人シメオン】
    《この場面は、幼子イエスに割礼を授ける為に、ヨセフとマリアが、聖都エルサレムの宮に入って来た時に起こった出来事です。出来事は二つで、一つは「正しい人シメオン」、そしてもう一つは、「女預言者アンナ」のことです。実は、この二つの出来事は、神様が用意された、両親の為のしるしなのです。この時には、イエスはまだ割礼を授かってはいません。授かる前に、神様はしるしを用意されたのです。
     シメオンとは、シメオン族に属する者に与えられる名前でした。彼は聖霊によって、主のキリストを見るまでは決して死を見ることはないと、告げられていたのです。
     その日、シメオンが御霊に導かれて宮に入りますと同時に、ヨセフとマリアが幼子イエスを連れて入って来たのです。神様のご計画は、このように何時も絶妙のタイミングなのです。遅くもなく早くもありません。すべてが必然なのです。このことから、歴史の背後には、神様の大きな摂理と、御手を強く感じます。シメオンは、幼子イエスを腕に抱き、神を誉め讃えて言いました。
    「主よ。今こそあなたは、お言葉通り、しもべを安らかに去らせて下さいます。私の目があなたの御救いを見たからです。万民の前に備えられた救いを。異邦人を照らす啓示の光、イスラエルの栄光を。」
     この言葉は、まさしく、今彼が抱いている幼子こそ、真の救い主であることを、高らかに宣言しているのです。そして、シメオンは、自分に起こったこと、また幼子について、聖霊によって与えられたことを、ヨセフとマリアに語りました。そして、マリアに預言します。
    「ご覧なさい。この子はイスラエルの民を二つに分けてしまいます。ある者は信じて救われ、ある者は信じないで滅ぼされます。また、必ず反対する者が起こされるでしょう。この子の為に、あなたは刀で胸が刺し貫かれるような思いをしなければなりません。(現代訳)」』と。
     この言葉は、この時点から、約33年半年後に、同じ聖都エルサレムにおいて、主イエスの十字架として成就します。ヨハネによりますと、『イエスの十字架のそばには、イエスの母とその姉妹、そしてクロパの妻マリアとマグダラのマリアが立っていた。』と書かれていて、母マリアは愛する息子の最後を、実の妹サロメと共に、見届けることになります。
     しかし、それで終わりではなかったことを私たちは知っています。主イエスは三日目によみがえられるのです。絶望のどん底の後には、輝かしい栄光が待っていたのです。聖書には書かれてはいませんが、シメオンは、その後すぐに安らかに召されたと私は思います。》

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