◇◆◇日々のみ言葉
2024年2月27日(火)
◎聖書箇所【マルコの福音書15章8節~10節】
15:8 それで、群衆は進んで行って、いつものようにしてもらうことを、ピラトに要求し始めた。
15:9 そこでピラトは、彼らに答えて、「このユダヤ人の王を釈放してくれというのか。」と言った。
15:10 ピラトは、祭司長たちが、ねたみからイエスを引き渡したことに、気づいていたからである。
◎ショートメッセージ
《昨日と同じ箇所からとなります。再度ですが、現代訳を掲載します。
『15:8 それで、群衆が押しかけて来て、いつものようにしてほしいと要求し始めたので、
15:9ピラロは彼らに答えて「このユダヤ人の王を釈放してもらいたいのか。」と言った。
15:10ピラトは、祭司長たちがイエスを引き渡したのが、彼らのねたみのためであることを知っていたのである。』
ローマ総督ポンテオ・ピラトは、優秀な軍人ではなかったのでしょうか。なぜ、彼は、ローマ皇帝からユダヤの総督に任命され、エルサレムに遣わされたのでしょうか。
それは、当時の皇帝テベリウスから絶大な信頼を得ていたからなのです。そのローマ総督が、ユダヤで起こっていること、特に、常駐していたエルサレムにおいて起こっていることに、無頓着なことがありえるでしょうか。
主イエス様は、この時まで、約三年半年にもおよぶ公生涯を送られてきました。しかも、メシアとして「過越の祭」には、4度目の巡礼として、弟子たちと共にエルサレムに来ていたのです。
また、捕らえられる少し前のことですが、ベタニアのラザロが、主によって、よみがえったことが、エルサレム中を駆け巡りました。そのうわさが、どうしてポンテオ・ピラトの耳に届かないことがあるのでしょうか。
実は、何とポンテオ・ピラトがローマ皇帝テベリウスに書き送った報告書が存在するのです。その題名は「イエスの審問及び処刑に関してカイザルに送ったピラトの報告書」となっています。
それによりますと、公生涯始めの頃から、ピラトはナザレのイエスに目を留めていたことが書かれています。そして、ピラトは二回、アントニア要塞において、主イエス本人と会って話していることが書き記されています。
もちろん、聖書にはそのような記述は書かれてはおりませんし、真偽も確認できません。しかし、再度言いますが、当時のローマ帝国植民地において、最も統治が難しいとされたユダヤに、能力の低い者を、カイザル・テベリウスは遣わすことはありえないことなのです。テベリウスは最も信頼おける優秀な部下を配置したのです。
ゆえに、私たちが思っている以上に、ポンテオ・ピラトは能力に長けた執政官であったのです。それだからこそ、「ピラトは、祭司長たちが、ねたみからイエスを引き渡したことに、気づいていた」のであり、何とかナザレのイエスを釈放しようと抵抗したのです。最後には、「十字架につけろ」という群衆の声が勝ちましたが。》