◎本日の聖書箇所【ルカの福音書6章27節~31節】(新約聖書p.121下段左側)
6:27「しかし、これを聞いているあなたがたに、私は言います。あなたがたの敵を愛しなさい。あなたがたを憎む者たちに善を行ないなさい。
6:28 あなたがたを呪う者たちを祝福しなさい。あなたがたを侮辱する者たちのために祈りなさい。
6:29 あなたの頬を打つ者には、もう一方の頬も向けなさい。あなたの上着を奪い取る者には、下着も拒んではいけません。
6:30 求める者には、だれにでも与えなさい。あなたのものを奪い取る者から、取り戻してはいけません。
6:31 人からしてもらいたいと望むとおりに、人にしなさい。」
◎メッセージ【あなたがたの敵を愛しなさい】
《さて、私たちは、聖書を、一言一句誤りなき神様の言葉と信じています。しかし、実際に、み言葉につまずく場合も決してないわけではありません。主イエスが言われたこのみ言葉に従い、実行することは、私たちに果たして出来るのでしょうか。この時、主イエスの御前に集まっていた群衆や十二使徒たちでさえ、主の言葉には、耳を疑ったに違いありません。
しかし、主イエスは、やがて十字架上において、ご自身が語られたことを実行されるのです。その情景を見る事が出来たのは、ゼベダイの子ヨハネとシモン・ペテロ、それからガリラヤから着いて来ていた数人の女性たちです。
『そのとき、イエスはこう言われた。「父よ、彼らをお赦し下さい。彼らは、自分が何をしているのかが分かっていないのです。」彼らはイエスの衣を分けるために、くじを引いた。』
まさに、「あなたがたを呪う者たちを祝福し、あなたがたを侮辱する者たちのために祈りなさい」と言うことを、十字架上において実行されたのです。
また、ローマ兵たちは、主イエスの上着を四等分にして分けあい、下着を誰の物にするのか、くじ引きにしました。まさしく、「あなたの上着を奪い取る者には、下着も拒んではいけません」と言う言葉が成就しました。
主は、ご自身の教えを、身を持って弟子たちに示されました。そのことを、シモン・ペテロは、後に証ししています。
『キリストも、あなたがたのために苦しみを受け、その足跡に従うようにと、あなたがたに模範を残された。キリストは罪を犯したことがなく、その口には欺きもなかった。ののしられても、ののしり返さず、苦しめられても、脅すことをせず、正しくさばかれる方にお任せになった。』と。
今の時代、信仰の自由が保障されています。よって、かつて、安土桃山時代におけるキリシタン迫害のような大きな迫害はありませんが、敵である悪魔は、私たちクリスチャンの信仰を弱らせ、また祈らさせないようにと、攻撃の手を休めようとはしません。
家庭においては家族が、職場においては上司や同僚などが、敵に用いられ、攻撃して来ます。そのような場合には、まず神様にお祈りすることが大切です。また、使徒パウロは、ローマ書において、このように勧めています。
『あなたがたを迫害する者たちを祝福しなさい。祝福すべきであって、呪ってはいけません。だれに対しても悪に悪を返さず、すべての人が良いと思うことを行なうように心がけなさい。自分で復讐してはいけません。神の怒りにゆだねなさい。悪に負けてはいけません。むしろ、善をもって悪に打ち勝ちなさい。』と。
このパウロの勧めこそが、「あなたがたの敵を愛しなさい」と言われた、主イエスのみ言葉の具体的な解釈であり方法なのです。しかし、そうであっても敵を愛することは、やはり難しいことなのです。それ故、助け主、聖霊様がいて下さるのです。聖霊様は、その力を必ず与えて下さいます。》