• 日々のみ言葉 2015年12月9日(水)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2015年12月9日(水)

    ◎聖書箇所 【マルコの福音書9章2節】

    9:2 それから六日たって、イエスは、ペテロとヤコブとヨハネだけを連れて、高い山に導いて行かれた。そして彼らの目の前で御姿が変わった。

    ◎ショートメッセージ

    『「それから六日たって」とは、何から六日たったのだろうか。
     主イエスは、十二使徒たちと弟子たちを、ピリポ・カイザリヤに連れて行かれた。

     マタイは、平行記事として、その時のことをこのように記載している。

    『さて、ピリポ・カイザリヤの地方に行かれたとき、イエスは弟子たちに尋ねて言われた。「人々は人の子を誰だと言っていますか。」
     彼らは言った。「バプテスマのヨハネだと言う人もあり、エリヤだと言う人もあります。またほかの人たちはエレミヤだとか、また預言者のひとりだとも言っています。」
     イエスは彼らに言われた。「あなたがたは、わたしを誰だと言いますか。」
     シモン・ペテロが答えて言った。「あなたは、生ける神の御子キリストです。」
     するとイエスは、彼に答えて言われた。「バルヨナ・シモン。あなたは幸いです。このことをあなたに明らかに示したのは人間ではなく、天にいますわたしの父です。ではわたしもあなたに言います。あなたはペテロです。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てます。ハデスの門もそれには打ち勝てません。わたしは、あなたに天の御国のかぎを上げます。何でもあなたが地上でつなぐなら、それは天においてもつながれており、あなたが地上で解くなら、それは天においても解かれています。」
     そのとき、イエスは、ご自分がキリストであることを誰にも言ってはならない、と弟子たちを戒められた。(マタイの福音書16:13~16:20)』

     弟子たちが、主イエスを「キリスト告白」してから後、六日目のことだということが分かる。

     さて、ピリポ・カイザリヤには、ヨルダン川の水源の一つがあった。それは岩の裂け目から、ヘルモン山の豊かな雪解け水が湧き出して川となっている場所である。もちろん今でも、その光景は変わることがない。
     よって、主イエスが高い山に、三人の弟子たちを連れて行った場所は、ヘルモン山であることが分かる。

     ヘルモン山とは、パレスチナの北方、アンティ・レバノン山脈の南端にある海抜2800メートルを越える最高峰である。何と長さが32キロにも及ぶ連山で、「アマナの頂きから、セニルとヘルモンの頂き」と雅歌にあるように3つの頂きを持つ。
     北端の峰がアマナで、中央の峰がセニルである。北東のダマスコ、西のレバノン、南西のナザレ、また南東のハウランのどの方向から眺めても、畏怖の念を抱かせる姿でそびえ立っており、山頂は年間を通して雪に覆われている。
     雪解けの水は豊富で、西側の斜面にはヨルダン川の源流が見られる。ここがピリポ・カイザリヤである。

     なぜ、主イエスは、あえてシモン・ペテロ、ゼベタイの子であるヤコブとヨハネだけを連れて行ったのであろうか。
     主が、これと同じことを行なわれたのが、ヤイロの娘のよみがえりの時であった。

    『イエスが、まだ話しておられるときに、会堂管理者の家から人がやって来て言った。「あなたのお嬢さんはなくなりました。なぜ、このうえ先生を煩わすことがありましょう。」
    イエスは、その話のことばをそばで聞いて、会堂管理者に言われた。「恐れないで、ただ信じていなさい。」
     そして、ペテロとヤコブとヤコブの兄弟ヨハネのほかは、だれも自分といっしょに行くのをお許しにならなかった。
     彼らはその会堂管理者の家に着いた。イエスは、人々が、取り乱し、大声で泣いたり、わめいたりしているのをご覧になり、中にはいって、彼らにこう言われた。「なぜ取り乱して、泣くのですか。子どもは死んだのではない。眠っているのです。」
     人々はイエスをあざ笑った。しかし、イエスはみんなを外に出し、ただその子どもの父と母、それにご自分の供の者たちだけを伴って、子どものいる所へはいって行かれた。
     そして、その子どもの手を取って、「タリタ、クミ。」と言われた。(訳して言えば、「少女よ。あなたに言う。起きなさい。」という意味である。)
     すると、少女はすぐさま起き上がり、歩き始めた。十二歳にもなっていたからである。彼らはたちまち非常な驚きに包まれた。
     イエスは、このことをだれにも知らせないようにと、きびしくお命じになり、さらに、少女に食事をさせるように言われた。(マルコの福音書5:35~5:43)』

     この時に主イエスは、『ペテロとヤコブとヤコブの兄弟ヨハネのほかは、だれも自分と一緒に行くのをお許しにならなかった。』のである。
     今回も同じように、この三人だけを連れてヘルモン山に行かれた。おそらく、ヤイロの娘の時と同じように、この三人以外は行くことをお許しにならなかったことは明白である。

     十二使徒は、主のもっとも側近な弟子たちである。
     そしてその中においても、さらに主イエスが選ばれたのが、ペテロとヤコブとヨハネである。このことから、彼らにやがて与えられる任務が、いかに重要であるかが分かる。》

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