◇◆◇日々のみ言葉
2016年5月1日(日)
◎聖書箇所 【マルコの福音書14章4節~5節】
14:4 すると、何人かの者が憤慨して互いに言った。「何のために、香油をこんなにむだにしたのか。
14:5 この香油なら、三百デナリ以上に売れて、貧乏な人たちに施しができたのに。」そうして、その女をきびしく責めた。
◎ショートメッセージ
《引き続き、ベタニヤのマリヤが、主イエス様に、純粋で、非常に高価なナルド油のはいった石膏のつぼを持って来て、そのつぼを割り、イエス様の頭に注いだ行ないについて、考えて見たいと思います。
突然、マリヤのした行ないに、驚いた弟子たちはこう言いました。
「何のために、香油をこんなにむだにしたのか。この香油なら、三百デナリ以上に売れて、貧乏な人たちに施しができたのに。」
マルコは何人かの弟子たちが、憤慨したと書いていますが、最も憤慨したのは一体誰であったのでしょうか。
ヨハネは、このように書き加えています。
『マリヤは、非常に高価な、純粋なナルドの香油三百グラムを取って、イエスの足に塗り、彼女の髪の毛でイエスの足をぬぐった。家は香油のかおりでいっぱいになった。
ところが、弟子のひとりで、イエスを裏切ろうとしているイスカリオテ・ユダが言った。「なぜ、この香油を三百デナリに売って、貧しい人々に施さなかったのか。」
しかしこう言ったのは、彼が貧しい人々のことを心にかけていたからではなく、彼は盗人であって、金入れを預かっていたが、その中に収められたものを、いつも盗んでいたからである。(ヨハネの福音書12:3~12:6)』
マルコによりますと、「何人かの者が憤慨して互いに言った。」となっていますが、何とヨハネは、憤慨してそう言ったのはイスカリオテのユダであったことを明らかにしたいるのです。
またユダがそう言ったため、おそらく数名の弟子たちが「そうだ。その通りだ。」と相づちを打ったことが、推測されます。いつも主イエス様の御側にいたヨハネは、実際に、それを見ると共に、聞いたのです。
ヨハネによれば、イスカリオテ・ユダは、イエス様から「金入れ」を預けられていたことが分かります。教会で言うならば、「会計係」とでも言いましょうか。おそらく彼は、金勘定に秀でており、また物の価値を瞬時に見抜く力があったことが分かります。もしかしたら、以前は有能な商人であったかも知れません。
主イエス様も、イスカリオテ・ユダの能力を見抜いていたからこそ、ご自分のミニストリーチームの財産を任せていたとも言えるのです。
マリヤの香油が、三百デナリ以上に売れる高価な香油であったことを、その香りから、またその色と、その質感から、瞬時に判断したのです。
しかし「貧乏な人たちに施しができたのに。」と言うのは、嘘であったことが分かります。
ヨハネははっきりと、こう書き記しています。
『こう言ったのは、彼が貧しい人々のことを心にかけていたからではなく、彼は盗人であって、金入れを預かっていたが、その中に収められたものを、いつも盗んでいたからである。』
残念ながら、もうすでにこの頃には、イスカリオテ・ユダの心に、悪魔は忍び込んでいたのです。本当に悲しいことです。まさに悲劇です。》