◇◆◇日々のみ言葉
2016年5月4日(水)
◎聖書箇所 【マルコの福音書14章7節】
14:7 「貧しい人たちは、いつもあなたがたと一緒にいます。それで、あなたがたがしたいときは、いつでも彼らに良いことをしてやれます。しかし、私は、いつもあなたがたと一緒にいるわけではありません。」
◎ショートメッセージ
《ここで、主イエス様は、弟子たちに不思議なことを言われました。
「貧しい人たちは、いつもあなたがたと一緒にいます。それで、あなたがたがしたいときは、いつでも彼らに良いことをしてやれます。」と。
これは、どのような意味なのでしょうか。尾山令仁先生の現代訳の方が、意味が分かりやすいと言えます。
「貧乏な人たちはこれからもまだあなたがたと一緒にいます。ですから、いつでも良いことをしてやることができます。」(現代訳聖書第7版より)
ベタニヤの姉妹マルタの妹マリヤが、主イエス様に純粋で高価な「ナルドの香油」を、頭から注いだ時に、弟子たちは憤慨してこのように言いました。
「何のために、香油をこんなに無駄にしたのか。この香油なら、三百デナリ以上に売れて、貧乏な人たちに施しが出来たのに。」
その言葉を聞いたイエス様が、弟子たちを諭されたのです。つまり「貧乏な人たちに施しが出来るチャンスは、これからいくらでもありますよ。」と言う意味なのです。
次にイエス様は、「しかし、私は、いつもあなたがたと一緒にいるわけではありません。」と言われました。この言葉も現代訳の方が、はるかに分りやすく明確です。
「しかし、私の最後は、もうすぐに来ようとしています。」(現代訳聖書第7版より)
新改訳は、誤解を招くきらいがあります。
なぜなら、「しかし、私は、いつもあなたがたと一緒にいるわけではありません。」と言うイエス様のお言葉は、イエス様が約束されたことに反するように聞こえるからです。
主イエス様は、オリーブ山において、弟子たちの見ている中で、天に引き上げられようとする時、このように言われました。
『「私には天においても、地においても、いっさいの権威が与えられています。それゆえ、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。そして、父、子、聖霊の御名によってバプテスマを授け、また、私があなたがたに命じておいたすべてのことを守るように、彼らを教えなさい。見よ。私は、世の終わりまで、いつも、あなたがたと共にいます。」(マタイの福音書28:18~28:20)』
このお方こそ「インマヌエル」であるお方です。訳すると、「神が共におられる」のです。イエス様は、ご自身を信じる者には、いつも共に、一緒にいてくださいます。
それゆえ、新改訳聖書は、原語には忠実かも知れませんが、良い訳ではないのです。
尾山令仁先生の現代訳は、本当に優れ物です。ぜひ新共同訳聖書、口語訳聖書そして新改訳聖書を普段マイ・バイブルとして用いておられる人でも、現代訳聖書を一冊、手元に置くことを勧めます。》