◇◆◇日々のみ言葉
2016年9月16日(金)
◎聖書箇所 【ルカの福音書1章56節】
1:56 マリヤは三か月ほどエリサベツと暮らして、家に帰った。
◎ショートメッセージ
《エリサベツの親類マリヤは、三ヶ月ほどエリサベツと暮らして、ナザレの家に戻りました。
実は、ここで二つの場合が考えられます。
マリヤが、これから臨月を迎え、そして高齢で初産をする、エリサベツの世話をしたことは、間違いのないことです。おそらく食事や洗濯など、家事手伝いをしたと思われるのですが、「三ヶ月」を、どのように考えるかと言うことなのです。
一つは、ヨハネが生まれる直前に、ナザレに戻って行ったと言うことです。そしてもう一つの場合とは、ヨハネが生まれ、男の子の施す八日目の割礼の時まで、一緒にいたと言うことです。
御使いガブリエルは、こうマリヤに伝えました。
『「ご覧なさい。あなたの親類のエリサベツも、あの年になって男の子を宿しています。不妊の女といわれていた人なのに、今はもう六か月です。神にとって不可能なことは一つもありません。」(ルカの福音書1:36~1:37)』
受胎告知の時には、エリサベツは六ヶ月を迎えていたのです。それからマリアは、「すぐに立って」と、ルカは書いていますが、両親および婚約者ヨセフの了解を得て、エルサレムに向かう一団と合流するには、少なくとも数日は要するのが普通です。
おそらく考えられますことは、たまたま良いタイミングで、マリヤをエルサレムまで送ってくれる一団が見つかったと言うことです。そうだとしたら、マリヤの両親も婚約者ヨセフも、見送らざるを得なかった感がするのですが。
さて、なぜこのようなことを考えるのかと言いますならば、ヨハネが生まれ、ザカリヤの口が開かれた場面、そしてザカリヤによる賛歌「ベネディクトゥス」が、あまりにも、リアルなのです。
医者ルカは、綿密にわたって調べたと、ローマ高官テオピロに申し送っていますが、この場面の記事は、その場所にいた者、しっかりとその目で見た者でなければ、書くことが出来ないほどに、臨場感に満ちあふれているのです。しかもルカが書こうとしている時点より、五十年から六十年前の出来事なのです。
とするならば、やはりマリヤは、エルサレムの神殿における、初子の男子が授かるヨハネの割礼の儀式まで、一緒にいたと考えた方が理にかなっているかと思います。
実はやがて、マリヤとヨセフも、同じ場所において、生まれたばかりのイエス様に、割礼を施すことになるのです。これは偶然でしょうか。
いいえ。主イエス様は、エルサレムにおいて、しかも神殿において、最高のタイミングにて割礼をお受けになられるのです。
それは長い間祈り続け、救い主を待ち望んで来た、二人の老人の為でもあったからです。》