• 日々のみ言葉 2016年10月13日(木)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2016年10月13日(木)

    ◎聖書箇所 【ルカの福音書2章29節~節】
    2:29「主よ。今こそあなたは、あなたのしもべを、み言葉どおり、安らかに去らせてくださいます。
    2:30 私の目があなたの御救いを見たからです。
    2:31 御救いはあなたが万民の前に備えられたもので、
    2:32 異邦人を照らす啓示の光、御民イスラエルの光栄です。」

    ◎ショートメッセージ
    《エルサレムの神殿にシメオンという人がいました。この人は正しい、敬虔な人で、イスラエルの慰められることを待ち望んでいたのです。聖霊様が彼の上にとどまっておられました。
     また、主のキリストを見るまでは、決して死なないと、お告げを受けていたのです。
     そのシメオンが御霊に感じて宮に入りますと、幼子イエス様を連れた両親が、その子のために律法の慣習を守るため入って来たのです。すると、シメオンは幼子を腕に抱き、神を誉め称えたのです。
     今日と明日にかけて、シメオンの神様への賛歌と預言について学んで行きます。

     当時のイスラエルの人々のほとんどは、救い主を待ち望んではいませんでした。実際に待ちくたびれていたことも事実なのです。
     当時、神様の民であるイスラエルは、神様の裁きによってバビロンへ強制連行され、祖国に帰って来たとは言っても、ローマ帝国の圧政の中であえぎ苦しんでおりました。 経済的にも決して豊かではなく、目先は真っ暗で、希望など持てるような状況ではなかったのです。
     そういう現実の中で、ほとんどの人は、神様の救い主の約束については、全く無関心であったのです。そうした中において、シメオンのような信仰の人は、珍しい存在であったのです。

     神殿の中に、幼子を連れて入って来た貧しい一家に、目を留める祭司は誰一人おりませんでした。しかしシメオンの信仰の目は、今この瞬間に救い主が入って来られたことを、はっきりと見ることが出来たのです。そして神様を誉め称えたのです。

    「主よ。今こそあなたは、あなたのしもべを、み言葉どおり、安らかに去らせてくださいます。私の目があなたの御救いを見たからです。」

     シメオンは自分の目ではっきりと、救い主を見たことを告白しています。それと同時に、やがて自分の命が燃え尽きることも預言しました。ここでシメオンが「主」と叫んでいるのは、ヤーヴェなる神様を指しています。

     それからシメオンは、聖霊様に満たされて、このように預言しました。
    「御救いはあなたが万民の前に備えられたもので、異邦人を照らす啓示の光、御民イスラエルの光栄です。」

     これは、イエス様が、単なるイスラエルの救い主ではなく、万人の異邦人の救い主であることを示しています。

     シメオンはヘブル語名の名前でしたから、れっきとしたユダヤ人であり、また神殿に入ることが許された者でした。
     当時の神殿には「異邦人の庭」と言う場所がありまして、異邦人でありながらユダヤ教に改宗した者は、その場所において礼拝することが許されていました。しかし実際には、その場所には、両替屋といけにえとなる動物を売る露店でごった返しており、とても礼拝など出来る場所ではなかったのです。これは祭司たちが、異邦人には礼拝させないことを意味していました。なぜなら異邦人は、ユダヤ人に取っては「犬」同様であったからです。
     しかしシメオンが言いますには、救い主は、その異邦人をも照らす光であると言うことです。
     やがて、その預言が成就し、使徒パウロによって救いは異邦人にもたされて行きます。それだからこそ、日本の私たちにまで、この素晴らしい福音が届けられ、私たちは恵みによって救われたのです。》

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