• 日々のみ言葉 2017年2月13日(月)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2017年2月13日(月)

    ◎聖書箇所 【ルカの福音書7章3節~5節】
    7:3 百人隊長は、イエスのことを聞き、みもとにユダヤ人の長老たちを送って、しもべを助けに来てくださるようお願いした。
    7:4 イエスのもとに来たその人たちは、熱心にお願いして言った。「この人は、あなたにそうしていただく資格のある人です。
    7:5 この人は、私たちの国民を愛し、私たちのために会堂を建ててくれた人です。」

    ◎ショートメッセージ
    《昨日から「百人隊長のしもべ」のいやしの奇蹟の記事について学んでいます。

     マタイの福音書における平行記事によりますと、
    『イエスがカペナウムにはいられると、ひとりの百人隊長がみもとに来て、懇願して、言った。「主よ。私のしもべが中風やみで、家に寝ていて、ひどく苦しんでおります。」
     イエスは彼に言われた。「行って、直してあげよう。」
     しかし、百人隊長は答えて言った。「主よ。あなたを私の屋根の下にお入れする資格は、私にはありません。ただ、お言葉をいただかせてください。そうすれば、私のしもべは直りますから。と申しますのは、私も権威の下にある者ですが、私自身の下にも兵士たちがいまして、そのひとりに『行け。』と言えば行きますし、別の者に『来い。』と言えば来ます。また、しもべに『これをせよ。』と言えば、そのとおりにいたします。」
    イエスは、これを聞いて驚かれ、ついて来た人たちにこう言われた。「まことに、あなたがたに告げます。私はイスラエルのうちのだれにも、このような信仰を見たことがありません。(マタイの福音書8:5~8:10)』となっています。

     実はルカとマタイでは、かなりの違いがあるのです。特に時制においてですが、マタイの福音書では、このしるしのすぐ後に、イエス様はペテロの家に入られ、しゅうとめの熱病をいやすことになります。

    『それから、イエスは百人隊長に言われた。「さあ行きなさい。あなたの信じたとおりになるように。」すると、ちょうどその時、そのしもべはいやされた。
     それから、イエスは、ペテロの家に来られて、ペテロのしゅうとめが熱病で床に着いているのをご覧になった。イエスが手にさわられると、熱がひき、彼女は起きてイエスをもてなした。(マタイの福音書8:13~8:15)』と。

     しかしルカの福音書では、イエス様がペテロの家に入られたのは4章に書かれており、「百人隊長のしもべ」のいやしの記事の、ずっと前の出来事として書いています。
     多くの学者は、ルカの福音書が、もっとも時制に正確であり、起こった出来事を年代順に、きちんと並べて記していると、主張しています。

     次に大きな相違点は、マタイの福音書では、イエス様の所に直接、百人隊長が来ることです。そしてイエス様に向かって「主よ。」と告白するのです。しかしルカの福音書では、百人隊長ではなく、その使いの者であるユダヤ人の長老たちが、しもべのいやしをイエス様に懇願すると言うのです。

     マタイの福音書では、百人隊長とイエス様が直接顔を合わせて話され、ルカの福音書では、この百人隊長は、一度もイエス様の所には出て来ないのです。

     では、一体どちらが正しいのでしょうか。これは私個人の推測ですが、時制の相違は別として、マタイの福音書に書かれたことが真実で、実際に百人隊長自身がイエス様の所に来たと思うのです。

     そしてルカは、福音書を「異邦人」の為に、特にギリシャ人やローマ人の為に書き記しましたから、すでにクリスチャンとなっていたローマ軍の百人隊長の立場を守るがゆえに、あえてユダヤの長老たちを前面に出したのではないのでしょうか。もちろんこれは、あくまで私個人の推測にしかすぎませんが。》

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