◇◆◇日々のみ言葉
2017年2月19日(日)
◎聖書箇所 【ルカの福音書7章12節】
7:12イエスが町の門に近づかれると、やもめとなった母親のひとり息子が、死んでかつぎ出されたところであった。町の人たちが大ぜいその母親につき添っていた。
◎ショートメッセージ
《それから間もなくして、イエス様はナインという町に行かれました。弟子たちと大ぜいの人の群れが一緒について行ったのです。
そしてイエス様が、ナインの町の門に近づかれた時でした。当時の町々は、盗賊の襲撃から守る為に、城壁で囲まれていたのが一般的でした。
私たちは、城壁と言いますと、「エリコの城壁」を思い出します。その城壁の厚さは何と25メートルあったと伝えられていますから驚きです。
さて町の門こそが、市が開かれたり、まさ協議が行なわれたりする、最も公共的、かつ社交的な場所だったのです。たいがい町の門の内側には、露店などが並ぶ広場がありました。
そのナインの門から、悲しみの行列がやって来たのです。ここに不思議な光景が繰り広げられています。
百人隊長のしもべの病をいやし、喜びと主イエス様への賞賛と讃美に満ち溢れた行列と、やもめとなった母親のひとり息子を葬る行列が出くわすことになるのです。
この女性は夫をなくし、失意の中で、ひとり息子を育てて来ました。彼女の生きがいと望みは、彼女に残された唯一のひとり息子でした。この息子は青年であったと伝えられています。その青年が死んで、町から共同墓地へと運ばれて行くのです。
当時の葬儀には、泣男や泣き女が雇われ、またシンバルや太鼓などの鳴り物も多くかり出されたために、騒々しい行列だったのです。それだけではありません。ナインの町の人たちが大勢その葬儀の行列に加わっていたとあります。
主イエス様は、いのちに溢れるお方であり、まさに光であられます。かたや死んだひとり息子の遺体は、死そのものの象徴であり、まさに暗闇の力であります。
いのちと光の行列が、死と闇の行列と出くわすことになったのです。
使徒ヨハネは、その福音書の最初に、はっきり書き記しています。
『この方にいのちがあった。このいのちは人の光であった。光は闇の中に輝いている。闇はこれに打ち勝たなかった。(ヨハネの福音書1:4~1:5)』
主イエス様は、三人の人をよみがえらせました。ひとりはヤイロの娘、そしてマルタとマリヤの弟ラザロ、そしてもうひとりが、ナインのやもめのひとり息子なのです。》