◇◆◇日々のみ言葉
2017年4月13日(木)
◎聖書箇所 【ルカの福音書8章22節~23節】
8:22 そのころのある日のこと、イエスは弟子たちと一緒に舟に乗り、「さあ、湖の向こう岸へ渡ろう。」と言われた。それで弟子たちは舟を出した。
8:23 舟で渡っている間にイエスはぐっすり眠ってしまわれた。ところが突風が湖に吹きおろして来たので、弟子たちは水をかぶって危険になった。
◎ショートメッセージ
《ルカは、また場面を一転させます。
この記事は、マタイとマルコの福音書においても書き記されています。
マタイでは、
『イエスが舟にお乗りになると、弟子たちも従った。すると、見よ、湖に大暴風が起こって、舟は大波をかぶった。ところが、イエスは眠っておられた。(マタイの福音書8:23~8:24)』
と、簡潔に書き記され、
そしてマルコでは、
『さて、その日のこと、夕方になって、イエスは弟子たちに、「さあ、向こう岸へ渡ろう。」と言われた。そこで弟子たちは、群衆をあとに残し、舟に乗っておられるままで、イエスをお連れした。他の舟もイエスについて行った。すると、激しい突風が起こり、舟は波をかぶって水でいっぱいになった。ところがイエスだけは、とものほうで、枕をして眠っておられた。(マルコの福音書4:35~4:38)』
と、かなり詳細にわたって書かれています。
三つの共観福音書を比較してみますと、やはりマルコの福音書が一番先に書かれたことが分かります。それをもとにしてマタイが書き、さらにその二つの福音書をもとにしてルカが書いたのです。
さて時刻は夕方であることが分かります。そしてイエス様が、「さあ、向こう岸に渡ろう」と言われたのです。
ガリラヤ湖では、時折、特に夜にかけてすり鉢状になった湖の崖から、嵐のような突風が吹き降ろすことがあるそうです。
プロの漁師が四人もついている使徒集団ですので、彼らはガリラヤ湖の特徴を知り尽くしていましたし、漁は夜通し行なわれることもありましたから、彼らは突風をも体験していたはずです。
最初のうちには、何も起こらなかったのですが、イエス様が舟のともの方で、ぐっすり寝てしまわれますと、事態は急速に変化し始めたのです。
強い風にあおられて、舟はくるくると同じ所を回っています。弟子たちは、何とかして舟を陸に戻そうと、最善を尽くすのですが、彼らが今までに体験したことのないような、想定外の風と波が起こり、舟は水で一杯になってしまったのです。
何人かで、一生懸命に水を外に出すのですが、大波のうねりが押し寄せ、いくら汲んで外に出しても、波が入り込み、ついに舟は沈没寸前までに追い込まれてしまいました。
弟子たちは、死を覚悟したのです。プロの漁師が四人いましたが、どうすることも出来なかったのです。
その時、ふと主イエス様に目を留めると、何と舟の後ろの方で、びしょ濡れになっても、ぐっすりと眠っておられるではありませんか。
この時の弟子たちの気持ちはいかばかりであったでしょうか。「何で、こんな状況でぐっすり眠ることが出きるのだ。舟が沈みそうで、俺たちはおぼれて死ぬ寸前なのに。」と思ったとしても当然ではありませんか。
しかし彼らは、非常に大切な真理を忘れていたのです。それは、主イエス様がともにおられていることを。》