◇◆◇日々のみ言葉
2017年4月20日(木)
◎聖書箇所 【ルカの福音書8章27節~28節】
8:27イエスが陸に上がられると、この町の者で悪霊につかれている男がイエスに出会った。彼は、長い間着物も着けず、家には住まないで、墓場に住んでいた。
8:28 彼はイエスを見ると、叫び声をあげ、御前にひれ伏して大声で言った。「いと高き神の子、イエス様。いったい私に何をしようというのです。お願いです。どうか私を苦しめないでください。」
◎ショートメッセージ
《いよいよイエス様と悪霊との対決が始まりました。
イエス様と弟子たちが、ガリラヤの向こう岸のデカポリスの一つの町、ゲラサ近くの岸辺に着いた時です。
弟子たちが、舟を岸辺にくくりつけ、イエス様が陸に上がられ、歩き始められますと、突然、何も着ていない一人の男が、駆け寄って来たと言うわけです。
彼は、ゲラサの町の者でした。そしてその町には家族がいたことも、後に分かります。一見しただけで、彼が尋常ではないことは、誰にも分かります。
衣服を身につけず、そして墓場に住むと言うことは、常識では考えられないことだからです。
マルコは、さらに具体的に書き記しています。
『こうして彼らは湖の向こう岸、ゲラサ人の地に着いた。
イエスが舟から上がられると、すぐに、汚れた霊につかれた人が墓場から出て来て、イエスを迎えた。
この人は墓場に住みついており、もはやだれも、鎖をもってしても、彼をつないでおくことができなかった。彼はたびたび足かせや鎖でつながれたが、鎖を引きちぎり、足かせも砕いてしまったからで、だれにも彼を押えるだけの力がなかったのである。
それで彼は、夜昼となく、墓場や山で叫び続け、石で自分のからだを傷つけていた。(マルコの福音書5:1~5:5)』
何と、彼はどんなに頑丈な足かせや鎖さえも、引きちぎり砕いてしまったのです。もはや誰も、彼を押さえることが出来なかったと言うのです。それだけではありません。夜昼となく、彼は墓場や山で叫び続け、石で自分のからだを傷つけ、自虐行為を行なっていたのです。
まさしく悪魔・悪霊どもは滅ぼし、殺し、破壊することしか考えないのです。
墓場から、夜昼となく聞こえて来るおぞましい声に、異邦人の町、ギリシャ・ローマ都市であったゲラサの町に住む彼の家族は、まさに地獄にいるような思いであったに違いありません。
聖書には書かれていませんが、もしかしたらその家族が、イエス様のうわさを耳にし、ゲラサの町に来て下さるよう、神様に祈ったのかも知れません。
たとえどんな小さな祈りであったとしても、神様は聞いて下さるお方なのです。もしかしたら、その家族の中には、小さな娘がいたかも知れません。
神様は幼子の祈りには、特に耳を傾けて下さるのです。それだからこそイエス様は、「向こう岸に渡ろう。」と言われたのかも知れません。
その男は、イエス様の前にひれ伏し、こう言いました。
「いと高き神の子、イエス様。いったい私に何をしようというのです。お願いです。どうか私を苦しめないでください。」
これは、イエス様を礼拝しているのではありません。彼の中にいる悪霊どもが、自分たちを、取り憑いた男から追い出さないようにと、恐れおののいているのです。
悪魔・悪霊どもにとって、まことの神様のご臨在ほど苦しいものはないのです。この時、弟子たちには見えませんでしたが、イエス様のお体の中に住んでおられる創造主なるまことの神様は、光のごとく大きな力を発しておられたのです。》