• 日々のみ言葉 2017年5月27日(土)

    ◇◆◇日々のみ言葉

    2017年5月27日(土)

    ◎聖書箇所 【ルカの福音書9章21節】
    9:21するとイエスは、このことを誰にも話さないようにと、彼らを戒めて命じられた。

    ◎ショートメッセージ
    《イエスは、彼らに言われた。「では、あなたがたは、私を誰だと言いますか。」
    ペテロが答えて言った。「神のキリストです。」

     マタイの福音書によれば、
    『そのとき、イエスは、ご自分がキリストであることを誰にも言ってはならない、と弟子たちを戒められた。(マタイの福音書16:20)』と、書き記されています。

     なぜイエス様は、十二使徒たちに、ご自分が「神の御子キリスト」であることを、誰にも話してはならない、言ってはならないと命じられたのでしょうか。しかも戒めてまでも。

     まず第一に考えられますことは、当時のユダヤの人々はイエス様をどう見ていたか、と言うことです。
     それゆえ主イエス様は、最初に弟子たちに、「群衆は私のことを誰だと言っていますか。」と尋ねたのです。

     それに対して弟子たちは、「バプテスマのヨハネだと言っています。ある者はエリヤだと言い、また他の人々は、昔の預言者のひとりが生き返ったのだとも言っています。」と答えました。
     つまりこの世の人々のイエス観は、救い主そのものではなく、救い主を指し示す預言者であるという程度のものだったのです。
     つまり、主役ではなく脇役と言うわけです。主イエス様の素晴らしい神の国の教えを聞き、驚くべき奇蹟の御わざを見ても、せいぜい昔の預言者程度の人物であると言う評価しかしなかったのです。
     そんな彼らに話したところで、さらなる混乱を招くだけです。

     次に考えられることは、弟子たち自身のイエス観にありました。彼らは、ペテロを代表として素晴らしい信仰告白をしたのですが、彼らはまだ「神のキリスト」とはどのようなお方なのか、何をなさるのか、きちんと理解していなかったからです。

     実は彼らも、イエス様を政治的メシヤとして考えていたのです。ローマ帝国の支配下からイスラエルを解放するメシヤ。そのように考えていたからこそ、イエス様は、ご自身がキリストであることを誰にも言ってはならない、と命じられたのです。

     ところで「キリスト」とは、油注がれた者と言う意味で、旧約時代に油注がれて任命されたのは、王と祭司と預言者だけでした。
     しかしイエス様は、この三つの務めをお一人でなされるお方なのです。

     弟子たちが、イエス様が本当の意味のおいて「救い主」であることを知るためには、十字架と復活を通らなければならなかったことは、言うまでもありません。》

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