◇◆◇日々のみ言葉
2018年3月23日(金)
◎聖書箇所【ルカの福音書20章23節~25節】
20:23 イエスはそのたくらみを見抜いて彼らに言われた。
20:24「デナリ銀貨を私に見せなさい。これはだれの肖像ですか。だれの銘ですか。」彼らは、「カイザルのです。」と言った。
20:25 すると彼らに言われた。「では、カイザルのものはカイザルに返しなさい。そして神のものは神に返しなさい。」
◎ショートメッセージ
《ユダヤの指導者たちは、イエス様の所へ間者たちを送って来ました。考えて見ますと「間者」とは、非常に古い言葉であって、今で言うならば「スパイ」でしょうか。
ともかくイエス様の弟子を装って、あるいはイエス様に好意を持つ者のようにして、スパイは近づいて来たのです。
「先生。私たちは、あなたがお話しになり、お教えになることは正しく、またあなたは分け隔てなどせず、真理に基づいて神の道を教えておられることを知っています。」
まずスパイは最初に、いかにもイエス様をメシヤとして信じているかのように、賛辞を述べています。
これこそが偽善なのです。つまり「ふり」です。
私たちも気をつけなければなりません。このような「ふり」や、イエス様に対して、このような偽善的な態度を取ったりしてはいないでしょうか。
口ではそう言っても、行ないが伴わない人はたくさんいます。自分はどうでしょうか。他人のことを批判出来るのでしょうか。
そう言っています私でさえ、自分が可愛くて、他人には厳しいのです。人とは元来そう言うものなのです。そしてこれが「罪」なのです。他人には優しく、自分には厳しく有りたいものです。
さて彼らは、
「ところで、私たちが、カイザルに税金を納めることは、律法にかなっていることでしょうか。かなっていないことでしょうか。」と質問して来ました。
これには理由があるのです。当時、ローマ帝国の支配下に住んでいたユダヤ人の成人男子は、皆ローマ帝国へ納税の義務があり、それは毎年一デナリでした。
これには例外はありませんでした。よって祭司たちでさえ納めていたのです。一デナリとは、労働者が一日働いて得ることの出来る賃金です。
イエス様は、彼らのたくらみを見抜いてこう言われました。
「デナリ銀貨を私に見せなさい。」
この時イエス様ご自身はデナリ銀貨を持ってはおられませんでした。おそらく財布を預かっていた、イスカリオテ・ユダが持っていたかと思われます。
つまり彼らが持っていたデナリ銀貨を出させたわけです。
「これはだれの肖像ですか。だれの銘ですか。」
「カイザルのです。」
つまり彼らは、ローマ帝国の支配下にあることを、一デナリ銀貨を持っていることから肯定し、またその恩恵に預かっていることを示しているわけです。
イエス様は、
「では、カイザルのものはカイザルに返しなさい。」と言われました。明日も同じ箇所から考えて見ましょう。》