◇◆◇日々のみ言葉
2018年9月9日(日)
◎聖書箇所【使徒の働き2章5節~6節】
2:5 さて、エルサレムには、敬虔なユダヤ人たちが、天下のあらゆる国から来て住んでいたが、
2:6 この物音が起こると、大ぜいの人々が集まって来た。彼らは、それぞれ自分の国の言葉で弟子たちが話すのを聞いて、驚きあきれてしまった。
◎ショートメッセージ
《三日間にわたって、使徒の働き2章2節から4節の聖書箇所から学んで来ましが、今日は先に進みます。
イエス様がオリーブ山において、十一使徒たちの見てる間に昇天されてから十日後のことです。すなわち復活から五十日目。
奇しくも「五旬節」の祭りの日のことでした。
ヨハネ・マルコの家の二階の大広間で、新たに使徒に加えられたマッテヤを含む十二使徒と、他の人々が祈っていますと、突然、天から、激しい風が吹いてくるような響きが起こり、彼らのいた家全体に響き渡ったのです。
すると、炎のような分かれた舌が現われて、ひとりひとりの上にとどまりました。そして、みなが聖霊に満たされ、御霊が話させてくださるとおりに、他国の言葉で話しだしたのです。
ルカは、はっきりと「他国の言葉」であったことを断言しています。
さて
「エルサレムには、敬虔なユダヤ人たちが、天下のあらゆる国から来て住んでいた。」
とは、その頃のユダヤ人は、様々な国に散らばっており、毎年「過越の祭」になると、聖都エルサレムに巡礼の為に戻って来て礼拝することが、恒例となっていたのです。
とは言いましても、四十数万人が一時に集まりますので、どこの宿も満員であり、その為、各地から巡礼に来るユダヤの一般市民は、エルサレム市内には宿泊出来ず、城壁の外に天幕を張って、祭りの日の一週間を過ごしたのです。
しかし裕福な人々は、エルサレム市内に自分の家、すなわち別荘を所有していました。だからこそルカは、「住んでいた」と言っているのです。
イエス様の家族も、過越の祭の時には、毎年エルサレムに巡礼に来ていました。となりますと、エルサレム市内に宿泊出来る何らかの施設があったと言うことになります。
一番可能性が高いのは、イエス様の母マリヤの妹、すなわち後に使徒となるヤコブとヨハネの母サロメが嫁いだガリラヤ湖の網元ゼベダイが、エルサレム市内に自分の家を持っていたことです。
そして「天下」のあらゆる所とは、今で言う地中海沿岸のことであり、ほとんどがローマ帝国の所有地、もしくは属国であったので、彼らは自由に行き来することが出来たのです。
またローマ帝国が整備した街道が、あらゆる方向に張り巡らされていましたから、短期間でエルサレムに来ることが出来たのです。
その日の朝の九時とは、ユダヤ教では神殿において祈りを捧げる時間であり、その為神殿に向かっていた多くの群衆が、この時に轟き渡った大きな物音を聞いたのです。
そしてその物音の鳴り響いた場所に、「何事か」とやって来ますと、何と二階の大広間から、あらゆる国の言葉が聞こえてくるではありませんか。
しかも「自分の国の言葉」とは、彼らがその時、本当に住んでいるあらゆる国や地方の言葉(方言)が聞こえて来たと言うことです。
公用語のアラム語、ギリシャ語、ヘブル語ではありません。
もしこれが今の時代の日本に起こったとしたら、百数十人の人々が日本語ではなく、ドイツ語、イタリア語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、中国語、韓国語あるいはその他の国の言葉で、一斉に神様を褒め讃えている光景になるはずです。》